教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想996回 一学期実践(10) 学習の目的を子どもと共有する

3の段階
 一人ひとりの子どもの心を拓く


学習の目的を先生だけが知っているのではなく、子どもと共有する。


先生の指図(発問)に従っているだけの学習に止まっていることが多いです。
どんなことをどのように学習するのか。
どこまでわかったら、できたらよいかを理解する。


例をあげて説明します。
先生は、一時間のはじめに学習のめあてを伝えます。
そして、黒板の上側に書きます。


そうではなく、まず、子どもに
「今日の勉強は、どんなことができるようになったらいいのですか」
「学習のめあてを考えましょう」の事前学習から始めます。
やがて、子どもたちがめあての持ち方がわかるようになったら、予習段階で、「学習のめあて」を考えさせてきます。
決して全員でなくていいです。
まずは、考えられる子から始めるようにします。


低学年ぐらいでしたら
「先生は、どんな学習のめあてを書くと思いますか。
 さあ、あててみましょう」
子どもたちに挙手発言をさせて、いろいろめあてを考えさせます。


高学年ならぱ、授業の最初に黒板に書かせておきます。
日直であったり、学習係であったりします。
あるいは、全員に機会をつくる意味で、班で順番に考えて書かせるようにします。


このようにすることで、学習のめあてを子どもに考えさせる機会を増やします。


さらに、めあてが決められるようになったら
「めあては、学習の終点ですね。スタートはどこからですか」
何から始めて、どのように学習するか、学びのルートを明らかにしていきます。


めあてにたどり着くまでの学習の仕方を考えさせます。
さらに、その時の学習形態(独り・ペア・班・全体)も考えられるように指導します。


そうしているうちに、子どもたち自身の学びやすい方法、学んでみたい方法を考えだせるようになります。
すべての単元ではなく、一学期は、できる範囲でいいです。


このようにめあてや学習方法を共有できることで、先生がいなくても、自分たちで学習を進めることができるようになります。
6年生においては、教科や単元によって導入していました。


二学期以降、出張の時は、やがてプリントを用意する必要がなくなります。
自学自習、集団学習が可能になります。

×

非ログインユーザーとして返信する