教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想874回 授業参観私の視点(3) 授業開始時の意識と眼差し

いよいよ授業参観が始まります。
普段の授業はわかりませんが、大概は始業チャイムの前に指導者は入室。
ふだんもそうあってほしいのですが、諸般の事情があるのでチヤイムの合図前に入室できないこともありますね。


さて、授業前、開始時の授業者を見てみましょう。
服装です。
ふだんは、ジャージ姿で授業される先生が多いです。
ジャージを作業着として考えたら、それも仕方がないのでしょう。
ただ、授業者の授業時における服装は、子どもたちにとって大切な学習環境です。
教科との内容にも関連します。
水泳のあと、短パンのまま詩の授業をされる先生を見かけます。
子どもたちは授業者の服装を目に入れて学習しています。


私の場合は、体育と作業の時だけジャージを着ていました。
それ以外は、カッターシャツの上にジャンバーを着用していました。
ネクタイをしめることも多かったです。(引き締めて臨みたい)
少なくとも指導者の服装は、清潔ですっきりしたものでありたいと考えていました。


特に、机間巡視で子どもの間を通る時、私は自分の体臭で子どもに不快感を与えないか気になりました。
夏場の汗臭さは気になるところです。
一日にシャツを何度か着替えることもありました。


教科内容によって服装を変えてみることもありました。(あくまで実験)
子どもたちの反応を確かめるためです。
体育や水泳のあとは、服装を着替えて授業に臨みました。(切り替え)
どうしたら子どもたちが学びやすい環境になるかを試行錯誤します。


次は、最初に指導者が子どもの前に立った時のことです。
指導者の視線、視界が問題です。
全体、個々の子どもたちを見渡しているかどうかです。
全体の子どもを把握しないで、すぐに、授業開始されることが多いです。


子供の前に立った時。
全体を見渡して子どもの空気、意欲を感じ取ります。
個々の子どもの顔色を見て健康状態と意欲を把握します。
個々の子どもに視線を合わせて、視線が合わない子を把握します。
この瞬間を把握することで、先生の第一声、話し方が変わります。
明るい空気を醸し出します。


空気が少し沈滞している時は、授業者がムードメーカーになります。
雨天、曇天、晴天において、指導者は子どもたちの雰囲気を把握します。
全員を明るくする話題を提供します。
要するに、子どもたちの実態を把握してから指導者が授業を始めるかどうかを見ます。


最初に子どもたちの状態を把握するためには、教室のどの位置にたっておられるかも大切です。
必ず、子どもが見えない死角をつくっていないかどうかです。
指導者が両端の子どもを目に入れます。
きょろきょろ眼球を動かすと子どもは落ち着きません。
できるだけ眼球を固定して、子どもたちを視界のなかに取り込みます。

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