教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 798回  はやくはやく  ぐずぐずしないで

先生は、子どもの指導において、スピート゛、時間、数値にとらわれている。
一定時間内にいかに早く高い得点を獲得するかがねらいになっている。
テストは、その最たるもの。
問題を解くのに時間のかかる子を問題にする。いや、気になる。
その子は、時間さえあれば、解決にたどりつくことがでるのに、その思考の過程を中断される。
そして、子どもに能力がないというレッテルをはる。
一定の時間をオーバーして理解しても、理解したとは認めない。
企業ならば効率、スピード、しかし、教育は、効率ではない。
一人ひとりーの能力、資質が違うからである。


給食や清掃活動において、先生の指示する言葉を聞いてみると、いかに「早く、速く」が求められているかがわかる。
先生の言葉を拾ってみると、


はやくはやく  ぐずぐずしないで  何をしているの  おそくなるでしょう
あんただけよ、おそいのは  どうしてあなたはおそいのでしょう
次のことができないでしょう  みんなも困っているでしょう
少しはみんなのことも考えなさい  ああ、いやだいやだ
そんなことだからみんなに嫌われるのですよ  もう先生は知らないから
あなだがいるからみんなの活動がおそくなるのだよ・・・・・・・・


あげるときりがない。
先生は、気づかないうちに、子どもたちを傷つけている。
教室での活動は、子どもたち一人一人の安心、落ち着きを奪う。


時間の貧しさは心の貧しさを生む
そんなに急いで、子どもたちのお尻をたたいて、どこに向かうのか。

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