教育随想 778回 思考停止を示す 子どもの言葉
質問を受けて子どもたちが返答する場面がある。
友だちの意見を受けて
「そうでーす」「いいでーす」と答えさせる教室がある。
間延びしたような返答である。
どうして、それらの言葉で終わってしまうのか。
「そうでーす」「いいでーす」と言ってしまえば、その後、考えなくてもいいからだ。
先生もその言葉を聞いて、わかったようだねと思って満足している。
「そうでーす」ではなく、「そうかなあ」とか「ほんとにそうかな、わからない」
そのように思考する言葉が続かなくなる。
先生が「そうでーす」という言葉を聞いて満足するなら、子どもたちもそれでいいよということになる。
あの人が「そうでーす」といったから、多分、間違いないだろう。
「いいですか」といえぱ「いいです」と言う以外にないでしょう。
みんなが「いいでーす」というから、私も「いいでーす」
質問されたら、考えもしないで「わかりません」と即答。
それも思考停止ですね。
とりあえず「わからない」と言っておけば、先生の質問をかわすことができる。
゜「わかるか」「わからないか」のどちらかの言葉で先生に対応しておけば、スルーできる。
「少しわからない」と言うと、「どこまでならわかるの」と先生に突っ込まれる。
さらに、思考停止する言葉として次のような゜ものがある。
「あのー」「そのー」「それでー」「えっと」「えー」などの言葉。
考えている場合もあるが、考えているふりができる言葉である。
だから「えーと・・・わかりません」と逃げ切る。
一応考えたように見られる。
本当に思考するなら、間合いをとって頭を動かす。
間合いのなかで考える習慣をつけさせる。