教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 777回 尊敬される先生?

「尊敬される教師とは」という質問に対して、「子どもの話を聞く先生」と答えられた先生がおられる。
尊敬される医者「患者の話を聞く医者」。
さらに、尊敬される仕事人のほとんどが、お客の要望をよく聞く人である。


すなわち、その答えは、どの職場にも通用することであり、教師に限ったことではない。
したがって、「尊敬される教師」の条件ではない。
学校の先生に限って言えることが条件である。


今、大学生に質問調査をした結果を紹介。


問 やる気をおこさせてくれる先生タイプとは
励ましてくれる先生  ほめてくれる先生 厳しい先生 熱心に教える先生
授業に工夫がある先生 わかるまで教えてくれる先生  授業が楽しい先生
教え方がうまい先生


反対にやる気をなくさせる先生
えこひいきする先生  けなしたりばか扱いしたりする先生  無関心な先生
しきりに「だめだ」という先生  他の者と比較する先生  無気力な先生
いいかげんな先生  きまりをやぶる先生  口先だけで実行力がない先生
先生らしい会話がとれない先生(すべてがため口)


上の「やる気をおこせてくれる先生」の項目で、先生だけに限ることは何か。
励ましたり褒めてくれたりするだけなら友だちも親も同じ。
先生だからできることは


授業を工夫して、わかるまで教えてくれる先生
教え方が上手で、授業が楽しい先生
この二つですね。
さらに、子どもの気持ちに寄り添って、子どもの気持ちに共感できる先生。



子どもたちは、どのような時に先生を尊敬するだろうか。
わからないことをわかるようにしてくれたり、できないことをできるようにしてくれたりしたとき。
計算が前よりよくわかって速くできるようになったとき。
先生のアドバイスで跳び箱がとべるようになったとき。
先生の指導によって音読が上手になったとき。
子どもたちは、自分の成長を実感したとき、初めて、先生を「自分とは違う」「さすが先生だ」と感じたときに尊敬するようになります。


友だちのような先生だけでは、親しみを持たれるが尊敬されない。
先生のプロ意識がないからである。
ちなみに、私は、尊敬されない先生に近かったように思う。

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