教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 754回 3年国語「まいごのかぎ」 登場人物のつぶやきを核にして

登場人物のつぶやきの中には、子どもたちを登場人物に近づけるものがある。
その言葉を板書の中心にして指導する。
第3場面
指導目標
「でも、もしかして」 と、ベンチにかぎをさしこむことでおこる ひっくり  返りそうな出来事の様子とりいこの気持ちを想像する。


導入において、前の場面のさくらの木の様子を想起。
どんな様子だったのかをつぶやかせる。
今日の場面は、「ベンチ」ですね。


ベンチにかぎをさしこんだらどんなことがおこったのでしょうか。
りいこはベンチのかぎあなを見つける。
でも、もしかして」の言葉を取り上げる。
りいこの迷いと好奇心、さらに、ある期待を感じることができる。


でも」・・・さくらの木にかぎをさしたときはびっくりしたけど、ベンチのかぎあなにかぎをさしても同じことはおこらない。たまたま、さくらの木にいろいろあっただけ。
もしかして」同じことが起こるかもしれない。好奇心をふくらませるりいこ。


ひっくりかえりそうになったりいこ」の行動を膨らませる。
りいこはベンチのどのような様子にひっくりかえりそうになったのか。


➡子どもたちが黙読において言葉をさがす。
   四本の足をぐいっとのばし
   大きな犬のようにせなかをそらす
   のそのそと歩きだす
   ねそべりねいきを立てる
★ひっくりかえりそうになったベンチの様子を具体的に想像することができる。


さらに、ひっくりかえりそうになったベンチの様子を音読で表現させる。
「ひっくりかえりそうになる」様子を子どもたち同士で音読の工夫をさせる。
子どもたちは具体的なイメージを声にだすことに楽しさを感じる。
言葉で説明するのではなく、音読表現でもって伝え合う子どもたち。


声で豊かに表現することは、メールが普及した現代において、より大切に技能であると考える。

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