教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 735回 3年国語「きつつきの商売 」2場面 音を授業の真ん中に

この作品は、「音」だけで子どもと勝負できる作品である。
子どもは、音を声で表現することは得意である。
だれでも参加できる授業を設定することがねらいである。
その時に、何を捨てて何を残すかを考えるのが授業者の指導観である。


本時目標
  ぶなの音を出すきつつきと それを聞く野ウサギの様子を想像する。
  「コーン」という音を中心にして、その響きとうさぎの様子に注目する。


導入
物語文の学習において、前の場面とつながるような導きが必要である。
きつつきの商売、お店の名前は何でしたか。
そう、「おとや」ですね。
どんなお店ですか。…前時の内容を思い起こす。
さて、今日は、このおとやにお客さんが来ます。
だれですか? そう、野うさぎさんですね。
それでは始めましょう。


とらえる
ぶなの音を出すきつつきと それを聞く野ウサギのようすをそうぞうしよう。
問題
「きつつきは、ぶなの木のみきを、くちばしで力いっぱいたたきました。
 コーン。
ぶなの木の音が、ぶなの森にこだましました。」


この場面の「コーン」の読み方を考える。
「コーン」の音だけで子どもたちを物語の世界に誘い込む。
最初は、「コーン」という音だけで授業を展開する。


☛全員起立 一人ずつ声に出す。着席
★この場面は、「コーン」という音を黒板の中央に書いて学習課題とする。


たしかめる
②二人で読み方を考える。
「前と後ろの文章を読んで考えなさい」
★ペア学習にすることで、子どもたちは参加しやすくなる。
 友だちとの交流もできる。


〇文章を読んで、読み方を考える。
    二人で➡うまく読める人は 挙手発言 
 前後の文を入れて「コーン」を音読する。


深める
「コーン」と音を聞いている野うさぎときつつきの気持ちを想像しよう。
①ノートにきつつきと野うざきの様子がわかる文を書いて、そのあとに気持ちを書く。
  「きつつきを見上げたまま、だまって聞いていました。」
   「きつつきも、うっとり聞いていました。」
②それぞれ考えたことを発表する。
 子どもの実態を見て、さらに、補助発問を入れて深めさせる。


なぜ、きつつきを見上げているのか。
だまってどんなことを思っているのか。
うっとりとはどのような様子か。
[きつつきも]ということは、野うざきもうっとりということ。


③「四分音符よりも、うんと長い時間がすぎてゆきました。」を付け加えると、
さらに、どのようなことがわかるだろうか。  以下略

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