教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 698回 4年 国語「初雪のふる日」 6,7,8場面 よもぎの葉 なぞなぞ

ねらい‣・・6,7,8場面
  石けりの途中で見つけたよもぎの葉をきっかけに、どのようにして、女の子が元気を取り戻していくのか、その様子を言葉に注意して読み取る。


指導にあたって
 「ばあちゃん、助けて」・・・「ああ、助かった」の間にある女の子とうさぎの変化を読み取らせる。


 足を入れた輪の中に見つけた一枚の「よもぎの葉」をきっかけとして、白うさぎに
問いかけた「すてきななぞなぞ」によって、白うさぎの様子変えてしまった過程を読み取らせる。
 やがて、うさぎの歌は変わり、春のおとずれをもたらすことになる。
 「よもぎ、よもぎ、春のよもぎ」と女の子がむちゅうでさけんだとき、女の子は助かった。


めあて
どのようにして女の子は助かったのか、その様子を読み取ろう
最初に子どもたちに読みの見通しをもたせる。
読みの広場づくり
①「おばあちゃん助けて」と叫んだときの女の子の様子を想起する。
②「ああ、助かった」に至るまでに何があったかを読み取ることを確認する


三つの発問を柱として読ませる。
言葉に基づいて、言葉から離れないようにして読み進める。
課題(1)
よもぎの葉は、女の子にどんなことをあたえてくれたか。
★女の子がよもぎの葉を見つけることで、草の種の元気をもらっていく様子を読み取らせる。

 注目する言葉として
だれかにはげまされている
草の種のいぶき
がんばれがんばれ
課題(2)
すてきななぞなぞは、うさぎをどのように変えたか。
★必死に助かりたいという女の子の思いを読み取らせる。

注目する言葉として


白うさぎの足どりがみだれる
歌うのをやめる
ちっとよろけて  歌声はとぎれて  足取りもおそく


課題(3)
白うさぎたちの歌が変わった結果、女の子や周りの様子はどのように変わったか。
女の子の様子が大きく変わっていくことで、助かったのだろうという安心感をもたらすことに気づかせる。

注目する言葉として


あたたかい春の日を浴びて
花のにおい 小鳥の声 よもぎの野原
だんだん温かく
ほほは ほんのりばら色


この物語はファンタジーではある。
のんびりとなにげなく始まった石けりが、やがて、息が詰まるような恐怖の場面が展開される。
そのことに子どもたちは、自然に物語の世界にひきこまれていく。

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