教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 659回 三学期 子ども一人ひとりの花が咲く

三学期の位置づけについては、今までもお話してきました。
4月、先生は、新しい子どもたちと出会いました。
その時のことを覚えておられるでしょうか。


座席に座っても落ちつかない子
暴言をはく子
宿題をほとんどしない子
先生は嫌いだと公言する子。
授業中にほとんど発表しない子
自己主張が強く、友だちの意見を聞き入れない子
すぐに暴力をふるう子
ノートの字があまりにも乱雑な子
授業中は他のことを考える夢見る子
いつも発言の声が小さい子
掃除の時、ふざけてさぼる子
あげたら、きりがないですね。


さて、そのような子どもたち、今、改善の方向にありますか。
それとも全く変わっていないですか。
学級集団の親密度はどうですか。
学級の雰囲気は明るくなりましたか。


今年の子どもは前の学年の子どもたちとは劣っているので難しい。
子どもの実態は、地域、学校、家庭環境によって異なります。
しかし、4月に出会った子どもたち、今も実態は同じですか。


病気で医者に通います。半年たって、病状がよくならなかったとしたらどうでしょうか。
患者の責任ですか。
それとも医者の責任ですか。


先生は4月から9カ月の期間、子どもたちと関わってきました。
それが一向に指導効果がないとしたらどうなのでしょうか。


目の前の子どもたちの実態は、先生の指導の結果であるということです。
最初の1カ月なら、前の担任の責任にできるかもしれません。
もちろん、他の原因もあるでしょう。
しかし、指導者としては、自分の問題としてとらえる必要があります。
スポーツチームの監督もチーム成績が悪いと引退しますね。
先生は、引退できません。
長期休暇をとるか、退職するかです。(そのような先生もおられました)
しかし、今、逃げてしまうと次の学年、学級でも逃げることになります。


少し厳しいことを言いました。
逃げたくなることもあります。
三学期、あと三カ月もあります。
この三カ月で、子どもたち一人ひとりの花を咲かせてみませんか。
そして、一人であっても、「先生、一年間、ありがとう」と言ってくれる子どもを育てませんか。

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