教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 616回 子どもは 聞くふりが上手

子どもたちは、聞いているようで聞いていません。
聞いているふりをするのも上手です。
適当に話し手を見てうなずいています。
自分が話すことは好きですが、聞くことは嫌がります。
今までの授業において、聞かなくてもすんできた経緯があります。
子どもたちの一人が発言したあと、その子の顔を観察してください。
もう安心して、次の発言に耳を傾けていないことがあります。


子どもたちを聞くから聴く子どもに育てます。
まず、なんとなく聞かせないようにします。
わかったのか、わからないのか、明確にさせます。


指導例
一人の子どもが発言します。
それに対して、先生は、「今のA君の発言であなたは、どんなことがわかったの?」
聞き返します。
何人かの子どもに分かったことを確認します。
わかったという子どもたちの内容を板書します。
どうして、わかった内容が少しずつ違ってくるのかを問題にします。
話し手の一部を聞きかじってわかったとする子。
ぼんやりとしかわからない子
なんとなくわかっただけなのにわかったふりをする子。
このような子どもたちの行動は、ほとんど指導者に責任があります。
子どもが聞いていないのに話しはじめているからです。
子どもが聞いていなくても見て見ぬふりをして、次へと進んでいるからです。


先生は子どもたちがいい加減に聞かないようにします。
緊張感を高めます。
最初、子どもたちは疲れます。
継続していくうちに,聴くことになれてきます。
先生の強い意図、継続が必要です。
先生が一人ひとりの聞き方を継続観察します。

×

非ログインユーザーとして返信する