教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想617回 個を生かす学習指導 その1 学び方・学ぶ心

子どもたちを育てるのは、つまるところ授業実践だと考えます。
もちろん、他の視点からアプローチされている先生もおられます。
でも、私には、授業者として、授業実践に大きなウェイトをかけてきました。


子どもたちの実態を把握すると、
子どもに活気がない。
目的意識が子どもに育っていないのではないだろうか。
自己表現力に乏しい。
特に、子どもから子ども、先生に対する働きかけが少ない。
連帯感に欠ける。
これは、集団育成に問題があるのではないか。


以上の子どもたちの事実から、次のテーマを掲げました。
「自ら学び共に育つ児童の育成」
次の二点に集約して、子どもたちを育てることを考えました。


一つ目は「学ぶ心を育てる」
二つ目は「学び方を身につけさせる」


学ぶ心を育てる
学習意欲と生活意欲は直結しています。
しかし、生活意欲があるから学習意欲へとつながることはあまりないです。
学習意欲を膨らませた子どもは、日常生活においても意欲的になります。


そこで、授業において、集団活動を重視した学習活動を考えます。
そして、授業で得られた子どもたちの生きる意欲を大切にします。
その意欲が、清掃活動、委員会。クラブ活動に転移させるようにします。


学習意欲を集団学習のなかで位置づけます。
集団機能をより効率的、効果的にすることで子どもたちの学習意欲を高めます。
集団学習をすることで、一人ひとりの学習の深まりが得られるようにします。


二つ目の「学び方を身につける
先生中心の一問一答式の授業をやめることです。
それでは、子どもはいつまでたっても受け身の学習をします。
単に、知識の伝達、注入で終わってしまうことが明白です。
これを是正するには、集団学習の機能を授業に取り入れることです。
子どもたち一人ひとりに、集団(友だち・仲間)に対応していく技術を教えます。
集団のなかで、自分の学びを深める技術を教えることです。
それが話し合い学習、班学習、ペア学習の技術です。


そのための授業改造が求められます。
「子どもが自ら求める学習」を願う先生は多いです。
しかし、多くは、理想としての願いで終わっています。
そうではなく、先生の授業実践において、実現できるものとして取り組みます。


それを到達させるための入り口を3つに設定しました。
(1)学び方の指導を考える。
(2)集団学習の活用を図る。
(3)子ども理解の方策を探る。

これらについて、具体的にお話します。
拙い実践から得られたものをお話します。
次回から。

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