教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 600回  緊張感 解放感の両面で 子どもを支える

一日の学校生活を考えます。
先生の学校生活ではありません。
子どもたちの学校生活です。
子どもが登校してから下校するまでの生活です。
子どもたちの気分を考えるのです。
一日で、解放感がある時、緊張感がある時、この両面を考えます。


朝、登校する子どもたち。
教室を入る時、どんな気分で入るのでしょうか。
今日も頑張ろうという気持ちになれるような教室の雰囲気をつくりたいものです。
先生は、子どもたちが登校する前に、教室の窓を全開します。
空気を入れかえます。
花瓶の水も入れかえます。
時間があれば、子どもたちの机を一つずつ雑巾がけします。
その時に、一人ひとりの子どもの顔が浮かんできます。
解放感のある教室を演出します。


先生が朝、教室で最初の子どもたちを迎えることもあります。
最初に入室した時に、誰かいるほうが寂しくないかなと思うからです。
先生がいると、逆に子どもたちを緊張させることもあるでしょう。


一日、一時間の学習を考える時、子どもたちを連続して緊張状態に置かないようにします。
学習形態にめりはりをつけます。
一人学習、ペア学習 班学習、相互学習、全体学習、話し合い学習、どの形態を主にとるかを考えます。
たとえば、1時間目の算数の学習が難しいとき、2時間目の国語は、少しリラックスした学習内容、形態にします。
もちろん、一時間全部するのではなく、最初の10分間を学習においてリラックスさせます。
学習は、基本的には緊張感の連続です。
その間に、子どもたちの疲れ方を観察しながら、リラックスできる勉強をします。
1時間の授業にも緊張感と解放感が交互になればいいですね。
緊張感、子どもの姿勢が前のめり。
解放感、ほっとして姿勢がくずれる。


授業において、追い込むこともあります。
授業において、何度も練習させることもあります。
その反対に、授業において、子どもたちが体を動かして学ばせることもあります。
低学年の授業であれば、10分間は勉強、次の5分は遊び的な学習、そのセットを繰り返します。
プール指導は、この形態を維持します。


次に、時間割を1時間目から5時間目まで眺めてみます。
今日の目玉商品は何かを考えます。
目玉商品とは、子どもたちが楽しみにしている勉強です。
あるいは、夢中にさせる勉強です。


先生サイドからも考えます。
今日の理科の学習は、子どもたちを引き付けられるか不安だという時もあるでしょう。
教科や学習内容によって、先生の得手不得手もあります。
その勉強が2時間続くと、子どもたちを退屈させてしまいます。
時には、時間割の入れ替えがあってもいいのではないかと考えます。


前日に、子どもになって時間割をながめてください。
楽しみだなあ つまらなさそう、どうなるかやってみないとわからない・・・
想像しながら、明日の授業を考えてみたらどうでしょうか。

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