教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 563回  社会の実態は、教育実践者のヒントの場

今まで、子どもたちの実態については、いろいろな角度からお話させていただきました。
しかし、今のコロナが流行している社会において、義務教育(小・中学校)における問題点が浮き彫りになっています。
どんなに教育目標を「思いやりのある子」と掲げてみても、実際の社会は少し違っています。
教育の成果を数値で示してみても、それほどの意味を持っていません。
私は、今の社会のなかにあって、私自身が携わってきた教育の結果の一面を見ています。
教職に携わっている、携わってきた方は、今の社会の実態が私たちの教育の成果であり問題点であると考える必要があります。


現場の先生だけの問題ではありません。
しかし、現場の先生は、社会において、どのような人間を育てる必要があるか、そのヒントをもらうことができます。


目先のことばかりとらわれるのではなく、自分のなさっている教育の少し先の子どもたちの姿を想像してみてください。
そこから、今の子どもたち、学校、学級の目の前の子どもたちへの課題が見えてくるはずです。


たとえば、その一つをあげてみます。
社会力が欠乏した子どもです。
公的な場での子どもたちの様子を見てください。
街の中、乗り物の中、店の中・・・目に余る子どもを見かけることがあるでしょう。
私などは、店の中を大声で走り回っている子どもに出会うことが多いです。私の反省としてみてしまいます。
その時に、この子たちに必要な力をどのように育てたのかを振り返ります。
学校・学級集団生活において、どのような取り組みを大切にしなければならないか、考えるヒントを提供してくれています。
ありがたい子どもたちですね。


耐久力の欠落した子ども
猛暑のなかで誰もが暑いです。
肩から携帯扇風機をかけている若者をみかけます。
なんと便利なものができたのかと関心します。
一方で、耐久力がなくなっているのかなとも考えてしまいます。
四季のなかの夏、そのなかの猛暑、それを避けては生きてはいけません。
自然とともに生きる人間として、しっかりと受け止めていくしかありません。
「あつい、あつい」とぼやきながらでも生きていきます。
人間の力では、どうにもならないものが自然であることの自覚に立つしかありません。


教室で子どもたちは、どれだけの耐久力を身につけているのでしょうか。
私のようなつまらない授業を受けてきた子どもたちは、少しは耐久力がついたかもしれませんね。
がまんして机に向かって勉強してくれたことに感謝です。
つまらない授業でも、がまんして取り組んでくれたのでしょう。
ある意味で、耐久力、我慢強さができたかもしれませんね。???


他にもいろいろ見えてくるはずです。
ネットで一人一人が主張できる場が提供されるようになりました。
思いやりのない中傷も増えています。
このような問題を、義務教育で是正するとしたらどうすればいいのでしょうか。
まだまだありますよ。
社会の実態は、教育を実践する者のヒントの場です。

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