教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 547回 夏休みの自由研究 夏休み前に始めさせよう

学校で自由研究を夏休みの課題にだすことがあります。
子どもたちに全面的に任せて先生が関与しない場合。
子どもたちに自由研究の仕方を指導して、あとは任せる場合。
保護者が熱心に指導する子どもは、夏休み明けに作品を提出します。


自由研究以外の、漢字や計算の宿題はどこでも出されています。
自由研究を本格的に子どもたちの夏休みの課題としてだすのは少ないです。


夏休みは、先生の一学期の指導の評価なのです。
子どもたちに3か月あまりの学習指導において、学びの意欲をどれだけ育てることができたかが試されます。
夏休みの宿題を全くしてこない子どもは、先生の一学期の指導効果がなかったことになります。
その子どもは、先生にとって辛いですが、先生自身の姿かもしれません。


一学期の各教科、単元において子どもたちに興味・関心を持たせます。
そこから、子どもたちは夏休みの自由研究の課題を選びます。
それを通して、学ぴを広げたり深めたりします。


昔から夏休みの自由研究はあります。
これは、総合的な学習のひとつだと考えてきました。
先生のサポート次第で子どもたちの研究は違ってきます。
そこで、自由研究を実践するための手立てを書いてみます。


(1)B4の用紙に「自由研究計画表」というものを作成します。
(2)テーマの設定、設定理由、研究のための道筋・順序などがわかるように子ともたちに作成させます。(もちろん、サポートします)
(3)テーマについては、できるだけ広い範囲から探せるようにします。
  今までの学習のなかで疑問に思ったことを深めたい。
 学んだことを広げたい。
  参考書から探し出す。
  全員がテーマを出し合って個人が選択する。


(4)テーマと研究の道筋はセットで考える。
 子どもたちは、自分でテーマを考えるとき、どのようにして研究したらよいのか、道筋が見えないと不安になります。
テーマを考える時に、どのような方法で調べたり、実験や観察をしたりするのかを明確にさせます。


(5)夏休みに入るまでに研究をはじめさせます。
  そうすることで、研究していく上での問題点が見えてきます。
  夏休みに独りでできるという見通しを持たせます。
      やがて、子どもから手を離します。
そのために、夏休み前に1週間をかけて事前指導をします。

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