教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

育随想 511回  3年 理科 「たねをまこう」驚きと感動が先行する学習

教材研究の参考にしてください。


指導目標
 〇植物の生長には一定の順序があることに気付く。
 〇成長を通して、他の植物と比較して、共通点や相違点を見つけ出すことができる。


教科書をおっての指導順序と留意点
(1)種まきの観察
  〇「このたねは生きているのかどうか」最初に考えさせる問題です。
    この問題は、高学年でも話し合わせると意見が分かれます。
    ➡そのままにしていると芽を出さないから死んでいるとする子もいます。
      命の休眠状態として考えさせます。
      眠りから目をさまし地上に姿を現すことを発芽とします。


      水・温度・空気の適切な条件か整うと発芽することの事実。
      ★発芽しないのは、その三つの条件がそろわないのである。
        発芽温度が20から25度〈地温〉がこえないと発芽しない。
        水をやらなくて、乾燥させてしまうと発発芽しない。
        水をやりすぎて空気が入らないと発芽しない。
         ➡どこに播種したものを置くかがポイントである。


  〇播種の場合、土を深くかけすぎないこと。


(2)発芽の瞬間をとらえる。
 これは、命の始まりとしてとても重要なことです。
 観察を継続するために、発芽の瞬間をスクープできることが大切です。
 最初に発芽を見つけた子ども(朝の会に発表)は、その植物に命名できるようにします。
   名前を書いて札をたてる。
 種は発根が先か、発芽が先かを予想させて確かめさせる。
 これは、子どもたちが迷うところです。
 しっかりと予想をたてて話し合わせるとおもしろいですね。


 発芽は、重い土を茎の背中を丸くして、土を押しのけて、地上に姿を現します。〈驚異〉
 どの植物にも言える共通点です。


 発芽のとき、「子葉」子どもの葉っぱ、生まれたての葉っぱが現れます。
  発芽するときの栄養タンクです。
  だから、発芽したら子葉は不必要になり枯れます。(共通点)
  そのあと、本葉が出てきて、植物それぞれによって異なります。(相違点)


観察記録は、上記ことを発見して、不思議だ、驚きだと感じられる子どもに育てます。
 驚き・感動が先行します。
 そして、発見と気づきがついてきます。
 驚きと感動が評価の観点になります。
 命の脅威に驚く心は、命を大切にする心です。







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