教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 488回  節度のある先生の話し方

子どもたちに話す聞く指導をします。pypepype
先生が模範となる話し方をするのは当然のことです。
しかし、先生も幼い時から学校で指導を受けてきました。
親や受け周囲受けての大人の影響を受けています。


その最たるものとして、「ええと・・」「あの・・」という言葉です。
間を開けずに、意味のない言葉を入れる話し方をすることです。
次の言葉を考えるときに、つい、発してしまう言葉です。


ゆっくりと間をあけたらいいのですがくせになってしまいがちです。
間を開けるなかで、考えながら話すことが大切です。
先生になったころは、私自身も意味のない言葉が入ることがありました。
特に、慌てて話すと、無駄な言葉が入るようらなりますね。


そこで、私は、先生が話されるのを聞いて、勉強することにしました。
若い時に、職員会での先生の話し方を研究することでした。
一年間、ノートに書いて勉強しました。
朝会の時の校長先生のお話も勉強になりました。


話すなかで、句読点がない話し方は聞きづらいです。
短く、言葉を切らずに、とめどなく言葉を付け加えられます。
テレビの芸能人の話し方に多いです。
子どもたち、特に低学年の子どもは、聞きづらいと思いました。
低学年の子どもには、短くセンテンスを切るといいです。


結論が最後にくる話し方。
最後まで聞かないと、話し手の意図がわからないことがあります。
聞き手はいらいらします。
これは、職員会の先生の提案に多く見られる特徴でした。(当時だけかも)


子どもたちに指示するときは、結論、そして、理由を簡潔に言うように努力しました。
低学年の子どもに、行動指示をするときのことです。
ワンセンテンスに二つ以上の指示をださないようにしました。
たとえば、「筆箱を出して教科書を開けなさい」と,二つの指示をだすことです。


「筆箱をだしなさい」
子供の様子を確かめます。
「それでは教科書をだしなさい」と指示します。
子どもたちが慣れてくると、最初の言葉を聞いて、二つ目のことも実行するようになります。


話すことは、言葉の並べ方だけではないです。
言葉を話す先生の表情こそ、子どもたちに大きく影響を与えるものです。
子どもは、言葉をたどって先生の気持ち、意図をくみ取ろうとしているからです。


子どもたちが日常話している言葉、話し方、それは親の影響を受けています。
親の話し方が子どもの話し方なのです。
子どもたちの会話を聞いていると、背後にある親の姿が感じられるようになります。
学校教育は、言語教育において、それらの負の影響を矯正することから始めます。


他にもいろいろありますが、まずは、職員会の先生の話を聞いて研究してみてください。
わかりやすい話し方とわかりにくい話し方があります。
聞きやすい話し方と聞きづらい話し方があります。

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