教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想461回 「水害・土砂災害とわたしたち」4年 写真をもとにして学ぶ

指導目標は以下の通りです。
〇教科書P.47,48を読んで、さまざまな自然災害の様子を理解する。
〇自然災害がおこると、それに対処する人々、復旧のために協力する人々が
 いることを知り、これからの課題づくりをする。


ここから、今回の指導の重点を考えます。


写真資料から情報を集める能力を育てる第一歩の活動にする。
 ※これからの社会科の学習は、写真、グラフ、図を読み解く力を育てる
  ことを主たるねらいにする。


学習技能としての情報収集です。
今回は、写真を見ていろいろな情報を読み取る練習です。


指導にあたって、次のようなことを考えます。


指導者の教材に対する切り口です。
ここは、指導者によって違ってきます。


〇自然災害について子供たちのイメージ作りが中心になる。
 自然災害を体験しない限り、子どもたちは自然災害を漠然としてとらえている。
 そこで、具体的にとらえさせるために、動画視聴を行なう。
 動画を視聴させるが、あまり過激な地震、津波映像はさけたほうがいいだろう。
 子どもたちの中には、ショックを起こし、必要以上の恐怖感をもつことが考えられる。


◎写真資料からどれだけの情報を読み取ることができるか、指導の重点におく。
 写真を見せるとき、先生の説明の補助として活用されることが多い。
 ここでは、写真に表れている事実の読み取りからスタートさせる。


知識を与えることがねらいではない。
自分で写真からわかることをできるだけ多く見つけさせる。
わかったことから、おかしいなあと思うことも出させる。
さらには、「写真から断定できないが、推理できる」ことも出させる。
要するに、写真の外側にある事実を推測させることになる。


このように、一つの教材を学ばせるとき、指導者の意図をしぼっていく必要があります。
実際の授業の流れを書きます。

とらえる

日本でおこるおもな自然災害にはどのようなものがあるか。
兵庫県で起こったさまざまな自然災害について調べよう。

推理する

★子供たちの災害に対する知識を確認する。
身近なものとそうでないものがある。
日本の主な自然災害にはどんなものがあるかを考える。
①あなたは自然災害をいくつ知っていますか、頭に浮かんだら指を折りなさい。
②発表する。➡板書
③それぞれの災害について、知っていることを発表する。
  ➡見聞したこと 体験したことを
    中心に発表する。
    (実体験による情報の公開)
④教科書P.48を開いて災害を確認



調べる

兵庫県で起こった自然災害について調べる。
5枚の写真一枚一枚から情報を得る。
☛一枚の写真からわかったことを5つ見つけてごらん。
①の写真から 例として
・豊岡市は北のほうだなあ。
・16年前の洪水だけど、僕は生まれていなかった。
・道路がわからなくなっている。
・上の方に流れている川の堤防が崩れている。
・車が流されている。
・家の一階が水びたしだ。
・こわれている家がある。
・人が見えないけどどこにいるのかな。
②③④⑤の写真も同じようにする。
☛一人で見つける⇒発表する


★子供たちは
写真からわかる事実を見つける
その事実から推測することができる。
その事実から疑問をもつことができる。
この3つに分かれます。
情報は事実のみであるが、推測、疑問も入れてもよいとする。
以下省略

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