教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想392回 係活動がなくても学級生活は動いている

係を組織する二つの場合について話します。


まず係を組織する
四月のうちに係を組織します。。
子どもたちに任せてつくらせます
活動内容をしっかり考えさせてスタ-トします。


問題は、この後なのです。
係の仕事を通して、学級の様子や仲間の様子を意識させます。
係活動の対象は、学級全体であり、それぞれの仲間です。
活動を通して、学級や仲間の問題点が見えるようにします。
そうすることで、係の仕事と学級や仲間の生活とが結びつきます
子どもたちの係活動に対する見方が変化してきます。
学級を育てていくのが係活動であることに気づくようになります。


二つ目は、学級にまとまりが見えた時に組織します
「この学級はいいなあ」「この仲間とならやっていけそうだ」という学級に対する意欲・関心が高まってきてから、係を組織します。


本来、係活動の仕事は、なくても生活できます。
まず、先生は、元になる学級生活を楽しいものにします。
さらに楽しくしたいという欲求が子どもの中から出るまで待ち続けます。
その時期が5月の中頃から6月のはじめにかけてです。


上の二つのどちらの立場をとってもいいように思います。
しかしどちらにしても、活動の主体が子供の手に移ることです。
子どもの力で主体的に活動していく姿が見られることです。


子どもたちの主体的、創造的な仕事が係の仕事です。
教室の照明を消すだけの「電気係」
黒板を消すだけの「黒板係」
保健板に子どもたちの出欠を書くだけの「保健係」
プリントを子どもたちに配布する「くばり係」
そのほかいろいろあります。
これらは、係活動ではなく当番活動です。
係活動は、教室を明るく楽しいものにします。
学級の生活に根ざしたなくてはならない係活動を目指します。

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