教育随想 380回 授業における 入力と出力
学習内容の精選
教科の系統性、前学年から次学年、さらには中学校の学習とのつながりを考えます。
核になる学習を考えます。
中心になる内容・知識が何かを考えます。
できるだけ学習内容をそぎ落とします。
この時に、消去法を使います。
系統性に深く結びついていないものから削っていきます。
後の単元学習でも指導可能な場合も削っていきます。
そうすると、今しか学習できないことがでてきます。
もう一つの観点があります。
この単元を通して、目の前の子どもたちの考え方を是正しておきたいことも学習の核になります。
特に、国語や社会科の学習においてです。
学び方、考え方を育てる 入力と出力
国語・・・入力(頭に入れる力)➡読解技能 聞き取る技能
出力(頭から出す力)➡表現技能(書く・話す)
★国語は技能教科です。
漢字にしても覚えることが目的ではなく、使えることが目的です。
入力した漢字の知識を出力(使える)できることです。
言語活動は、子どもの生き方と深く関わっていいます。
算数・・・入力➡日常生活のなかで広く活用できる内容。
出力➡論理的に考える力。
演繹的な力(抽象から具体へ)
帰納的な力(具体から抽象へ)
理科・・・入力➡生活に必要な科学的知識
出力➡科学的思考 疑問➡予想・推理➡検証➡考察➡疑問へ
科学的な問題解決能力
社会・・・入力➡社会生活に必要な知識
出力➡問題解決的思考 問題➡推理➡検証(資料・見学)➡考察
社会の一員としての自覚を持てることが行動として出力
です。
道徳・・・脚下照顧(きゃっかしょうこ)➡自分を探る
他者、社会から見た私の振る舞いについて考えさせます。
教材から学んだこと(入力)を実際の生活の中で生かせるように
します。(出力)
体育・・・心と体の一体化(運動ができる)
運動に対するイメージ(入力)を実際に体の動きを具体化(出力)
できるようにします。
体を動かすことで、心の中に楽しさや喜び、爽快感が入力され
ます。
指導者は、入力、出力を意識して授業に臨みます。
入力(理解)させたら出力(やらせてみる)、この一体化が必要です。
その逆もあります。