教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 309回 理科 「自然にせまる」前に「自然の中に在る」

どの学年においても、一年間、あるいは部分的に生物学習があり、自然が取り上げられています。特に、4年生の理科学習は、一年間を通して春夏秋冬の季節の変化を学習します。


次のように目標が掲げられています。
単元設定の趣旨
★継続して生物の変化に関わることを通して、生物への興味関心が高まると共に
 命を愛護する気持ちを育てる。
★一年間を通して、生き物のくらしがその季節に適応しながら変化していく様子
 調べることを通して命の適応力を見出すことができる。
★生き物のくらしとその環境(気温・水温)と関連づけて考えられる力を育てる。


単元目標
 〇春の命の息吹の中で、動物の活動や植物の生長に関心をもつ。
 ★1年間を通して観察計画を立てて、粘り強く継続観察を行い記録することを
  通して、生き物を自分と同じ命あるものとしてとらえられる心を育てる。
 〇動物の活動や植物の生長と気温・水温などの環境とのかかわりをとらえる。


さて、私は、生物学習についていつも疑問に思ってきたことがあります。
問題点(1)
    自然にせまる」「せまる」は、間隔がなくなって、もう少しでとどきそうに
 なるとろまで近づく様子です。
 子どもたちにとって、昔ほど自然を親しむことが少なくなってきています。
 子どもたちを野外に連れ出して、「観察しなさい」「よく見てごらん」という
 指示が出されていることが多いですが、子どもの気持の中に自然観察する動機
 が希薄です。
問題点(2)
〇植物の生きる姿を五感で感じ取ることが少なくなっているように思えます。
 花を見たり、香りをかいだり、葉にふれたり、葉音を聞いたりすることが少な
 くなっている実態があります。
 いきなり花の名前を覚えさせたり、花や葉の付き方を見させたりしますが、
 子どもたちの心には、自然そのものがありません。
 そのような中で、野外観察に連れて行っても、子どもたちは、義務的に観察
 スケッチの用紙に絵を書いたり文章を綴ったりする指示が出されます。


そこで、私は、次のような視点で指導してきました。


「自然にせまる」前に「自然を味わう」という姿勢を育てたいと考えました。
 人間は、すでに自然の中にいる、包まれている存在であるということに気づかせたいのです。
 人間は、すでに自然の中に在るのです。存在している一生物であるという認識を持たせたいと思いました。


植物も動物も、私たちと同じ生き物であり、基本的には同じ仕組みで生きています。特に、植物は、逆境のなかで耐え、その逆境を跳ね返して生きる知恵を身につけてきた姿にふれると、私たち人間も励まされるものです。


自然と人間を対峙する姿勢と自然に包まれて人間が生かされているという事実の両面に気づかせたいと考えます。


まず、野外に出して、自然の中で「春を見つけたよ」という題で詩を書かせます。
春に全体的にとらえ、春を体感することから始めます。
そこに、春の息吹を感じられるようにします。
野外に出て、すぐに飯眼鏡的に観察するのではなく、まず、じっとそこに佇むことが大切です。目を閉じることによって、香りや音を意識ざせます。
そして、短い詩(言葉を書かせます。
そのあとで、生き物に近づきます。
どの学年においても、一年間、あるいは部分的に生物学習があり、自然が取り上げられています。特に、4年生の理科学習は、一年間を通して春夏秋冬の季節の変化を学習します。


次のように目標が掲げられています。
単元設定の趣旨
★継続して生物の変化に関わることを通して、生物への興味関心が高まると共に
 命を愛護する気持ちを育てる。
★一年間を通して、生き物のくらしがその季節に適応しながら変化していく様子
 調べることを通して命の適応力を見出すことができる。
★生き物のくらしとその環境(気温・水温)と関連づけて考えられる力を育てる。


単元目標
 〇春の命の息吹の中で、動物の活動や植物の生長に関心をもつ。
 ★1年間を通して観察計画を立てて、粘り強く継続観察を行い記録することを
  通して、生き物を自分と同じ命あるものとしてとらえられる心を育てる。
 〇動物の活動や植物の生長と気温・水温などの環境とのかかわりをとらえる。


さて、私は、生物学習についていつも疑問に思ってきたことがあります。
問題点(1)
自然にせまる」「せまる」は、間隔がなくなって、もう少しでとどきそうに
 なるとろまで近づく様子です。
 子どもたちにとって、昔ほど自然を親しむことが少なくなってきています。
 子どもたちを野外に連れ出して、「観察しなさい」「よく見てごらん」という
 指示が出されていることが多いですが、子どもの気持の中に自然観察する動機
 が希薄です。
問題点(2)
〇植物の生きる姿を五感で感じ取ることが少なくなっているように思えます。
 花を見たり、香りをかいだり、葉にふれたり、葉音を聞いたりすることが少な
 くなっている実態があります。
 いきなり花の名前を覚えさせたり、花や葉の付き方を見させたりしますが、
 子どもたちの心には、自然そのものがありません。
 そのような中で、野外観察に連れて行っても、子どもたちは、義務的に観察
 スケッチの用紙に絵を書いたり文章を綴ったりする指示が出されます。


そこで、私は、次のような視点で指導してきました。


「自然にせまる」前に「自然を味わう」という姿勢を育てたいと考えました。
 人間は、すでに自然の中にいる、包まれている存在であるということに気づかせたいのです。
 人間は、すでに自然の中に在るのです。存在している一生物であるという認識を持たせたいと思いました。


植物も動物も、私たちと同じ生き物であり、基本的には同じ仕組みで生きています。特に、植物は、逆境のなかで耐え、その逆境を跳ね返して生きる知恵を身につけてきた姿にふれると、私たち人間も励まされるものです。


自然と人間を対峙する姿勢と自然に包まれて人間が生かされているという事実の両面に気づかせたいと考えます。


まず、野外に出して、自然の中で「春を見つけたよ」という題で詩を書かせます。
春に全体的にとらえ、春を体感することから始めます。
そこに、春の息吹を感じられるようにします。
野外に出て、すぐに飯眼鏡的に観察するのではなく、まず、じっとそこに佇むことが大切です。目を閉じることによって、香りや音を意識ざせます。
そして、短い詩(言葉を書かせます。
そのあとで、生き物に近づきます。

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