教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 307回 全員参加を意識 国語学習「こんなところが同じだね」の実際 

4年 国語学習指導計画案「こんなところが同じだね」
目次のあとにでてくる最初の教材です。
全員が参加できるような設定になっています。


1指導目標
〇様子や行動、気持ちや性格を表す語句の量を増し、話や文章の中で使うことができる。
〇話し手が伝えたいことや自分が聞きたい中心を捉え、自分考えをもつことができる。
〇友達の話を聞いたり、自分の思いを伝えたりすることができる。
2.指導にあたって
〇共通点を見つけ合う活動を通して、相手の話に耳を傾け、互いの信頼関係を
 培う態度を育てる。
★初めて出会う子どもたち、持ち上がりの子どもたち、環境が変わったなかで少しでもお互いの接点を見つける活動としての意味がある教材です。
★しかし、共通点を見出すことは話し合いの中で和を求めることです。
 この活動を普段の授業の中に多く取り入れるきっかけとなる。
 お互いの考えの共通点、相違点を見つける活動が一年間を通して実施していくように
 します。
★人は相違点のほうが見つけやすいものです。それをあえて共通点を見つける活動は子ど もたちにとって戸惑うことがあります。
 この「戸惑い」「迷い」が学習なのです。
 人間を理解し合うことの難しさを学ばせることになります。
 一年間の継続がいいのではないかと思います。


指導展開
問題把握  友だちと意見を出し合って共通点をさがそう。
予想    どのようにすればうまく共通点を見つけることができるかを予想する。
      例として、好きな食べ物 果物 花 スポーツ
どんな遊びが好き 起床時刻
・・・お互いがテーマを出し合いながら対話を進める。 いきなり話させてみてもうまく
   いかないときもあります。
お互いにいろいろなテーマを出し合いながら対話を進めるように助言します。


・・・・・教科書の指導書を参考例としてあげます。・・・・・・
(対話)
 二人一組になり、二分間で共通点を探す。
①2分間の対話開始
②見つけたペアは発表
③2分間の対話2度目
④共通点の発表
※用紙は二人で一枚
 二人の名前を書いてからスタート  最初の対話で見つけられなかったペアでも、共通点を見つけた話題を聞くことで二回目の対話に参考にさせる。共通点は用紙に記入させる。名前を書かせて後で提出。児童理解の資料とする。
深める
(話合い)
 四人グループを作り、五分間で、できるだけたくさんの共通点をさがす。
①記録用紙の作成
②話し合い5分間のスタート
③発表する。 四人でお互いの考えを出し合うのは難しい。
順番に出し合うか、司会を決めて進行させるかを考えさせる。
 今までの課題を再度確かめる(共通点を)
まとめる
(話合い) みんなに教えたい共通点を一つ発表
する。
①班で一つに決める。1分間で。
②発表する。
※記録用紙の回収  誰が発表するかを決めてから話しあいに入る。
※一時間の学習の核、山場を文字の色を変更している。
 授業の場合、この場面に多くの時間を使うようにする。
・・・・・・・以上・・・・・・・


★これからの指導課題として
 ①相違点も入れる。
 ②学習の話し合いの場面で取り入れる。
 ③テーマを決めて共通点を見つける。
  ➡これらの課題は最初の授業参観の時に使う。


★これからどの場面でこの活動を取り入れるかを考えます。
 ペアによる話し合いの時に活用します。
 お互いの考えを出し合います。
 そのあと、お互いの「共通点」を導き出します。
 お互いの接点を見つけ出させます。
もちろん、学習の中では共通点がみつかりにくい場合がでてきます。
その時には、どんな考えと考えが対立したかを発表させます。

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