教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 30回  講義形式の授業ができてこそ

話し合い学習がすばらしいのではありません。
 講義形式よりも話し合い学習の方がすばらしいという風潮があります。
子どもの姿が目に見えることで、あたかも、子どもたちが主体的に学んでいるように見えます。
私は、生涯、話し合い学習を大切にしてきた人間です。
だからこそ、一時間、講義できる話し方、子どもを引き付ける話し方を磨くことが大切だと思っています。


講義形式は大切です。
先生が一方的に話して子どもたちの学ぶ意欲が深まっていけばいいわけです…
漫談や落語は一方的ですが、私たちを魅了します。
学校の講義も同じです。
少し厳しいことを言いますと、先生が一時間、子どもたちに講義して、子どもたちが離れてしまったら、話し合い学習しても効果を期待することはできません。


それは、先生が話していくなかで、子どもたちの表情やまなざしから、子どもたちの心理状態や学びの様子を察知できなければ、話し合いをさせても子どもを支援することはできません。子どもの状態を把握できないからです。


まずは、先生が朝の会の学級指導の時に、先生からの連絡や注意事項について話す練習をしてみてください。
3分間から5分間の時間で、子供たちを引きつけることができるように工夫します。


最初の言葉で子どもを引きつけるには
具体例をどうするか
まとめに余韻を残すには
余韻を残すというのは、先生が結論をすべて言わないで、あとは、子どもたちに考えてごらんという終わり方です。
講義形式は、先生にとって、自分の話し方を磨くチャンスですね。


ほかにも、朝会指導の話なども同じです。朝会の時は、全学年を相手にしますので、教室とはちがいます。
朝会指導は低学年の子ども、特に、一年生の表情を意識しながら話すようにします。


 連絡一つでも、いい加減な話し方をしないようにします。
 一番伝えたいことから話し始めます。
 だらだらとあとから付け加えることのないようにします。
 「ええっと」「あのう」という意味不明な言葉を省略します。
 そのかわりに間をとるようにします。


さらに、先生の話し方の練習の場があります。
職員会で提案するときです。
事前に資料を見て、押さえどころを確認します。
読んでわかるところを口頭で伝えないようにします。


講義することで子どもたちを引きつけることができるようすることが、話し合い学習を成功させる秘訣です。
話し合い学習は、先生の力量が問われます。
話し合い学習については、あとのほうでお話します。

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