教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 292回 学年末に初めて 去年の子どもの成長と比べる

学年別登校を実施して、終業式や卒業式を実施する学校も多いですね。
一年間の先生の指導の終了です。


学級担任をされている先生、去年の子どもたちと比べてどうですか。
子どもたちの学びが主体的になってきた。
学習意欲を持たせることができた子どもの割合が大きくなった。
当番活動や係り活動を自分たちで運営することが多くなってきた。
話し合いで参加する子どもが多くなった。
子どもたちの親密感が強くなった。
お互いに支え合うことができるようになった。
言葉のとげがとれてやさしさがでてきた。
まだいろいろあります。


今年の子どもたちを前にして、前に担任した子どもと比べて、どんなところがよくなったか、どこが越えられなかったかなどを振り返ります。
そして、先生が4月に理想、目標とした学級、授業がどの程度実現したのかを静かに振り返るときがやってきました。


同じ学年で比較することになりますが、前の担任のときは、2月で子どもたちの学び、話し合いが主体的になったが、今年は、1月にはできるようになったということでもいいと思います。


もちろん、同じぐらいか、それよりもうまく達成できなかったかもしれないということもあります。
達成できたかどうかを判断できるとき、それは、逆に先生が自分の実践したことが見えているからです。具体的に事実を踏まえて振り返ることができるのは、先生の成長だと考えます。
「うまくいかなかったなあ」「よくなったなあ」という言葉で終わってしまったら新年度においても同じ繰り返しになります。
学校に教育反省があるように、先生自身も学級づくり、授業づくりを振り返ることが必要だと思います。
振り返ることができたとき、すでに、新年度、4月に出会う子どもたちへの指導が始まっているのです。
目標・理想→反省→問題点→さらなる努力点→新年度の新しい子どもたちへの指導に向かいます。
「やっと終わった」「もう終わってしまった」先生も子どももどちらの終わり方をしたのでしょうか。

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