教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 23回 家族絵テスト 家族の中の子どもの位置がわかるかも

心理テストはあくまで、先生の所見の参考にするためのものです。決して、鵜呑みにしないようにします。
その中で家族絵テストはおもしろいです。
A4の用紙に、「今、家に一緒に暮らしている人の顔を書いてください。その下に、だれなのかもかきます。そして、あなた自身、自分も書きなさい。もちろん、ペットも書きます。」
顔の大きさも書く位置も指定しません。顔のみで首から下はカットです。


そうすると、いろいろなことがわかってきます。
自分を真ん中に書いて、両横に父母を書く子。(両親からの愛情を受けている。)
母親を大きく書いて、父親を隅のほうに小さく書く子。(父の存在感が薄い)
自分を隅っこに書く子。(放任、無関心)
自分の横にペットの犬を書く子。
祖母を真ん中に大きく書く子。(家庭の中心は誰か)
顔と顔の距離は親近感の密度を示します。
大きさは、存在感を示します。
顔の表情にも注目します。
笑顔、柔らかさ、目がつりあがって恐怖を表している顔もでできます。母親の顔から角を書いて子もいますね。
兄弟関係などは、自分と兄の関係、どちらを大きく書くか、その距離は離れているかそうでないか。


この情報を分析して、一学期の家庭訪問に出かけます。
そして、保護者との対話のなかで、さりげなく様子を聞きます。
家族絵で得たものと照合します。


家庭訪問で保護者に質問します。
子どもについての質問です。
「誰とよく話をしますか」
「誰とよく遊びますか」
「誰に学校のことをよく話しますか」
「子どもさんのことで、日常、気になっておられることはありませんか」
心理テストは、先生が観察したり感じたりしたものと突き合わせることで意味をもちます。   
その違いを問題にすればいいです。

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