教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 229回 学級文化の創造 今までにないお楽しみ会

子どもたちは、お楽しみ会といえば、体育的なものやクイズ、歌、ゲームが多いのではないでしょうか。


 私は、お楽しみ会は、授業と同じぐらい重要な活動だと考えています。
 子どもたちの子どもたちによるお楽しみ会の実現をめざします。


 二学期と三学期の最後の週ぐらいに4時間ほどの時間をとります。
 計画の開始は1か月前からです。
 実行委員会を組織して計画をねるようにします。
 もっとも大切なことは、テーマをつくることです。
 このテーマをもとにして計画、実行します。


実例をあげますと、
「未来にタイムスリップしよう」というテーマを設定します。
子供たちが自分たちの未来を何年後におくかを決定します。20年後にしたとします。
そうすると20年後の自分を再現します。
自分は、どんな仕事をしているかなどを想像して、それを等身大の絵に表します。描いたものを切り取って教室に掲示します。
教室に20年後の世界を再現することになります。教室のかべに30体の等身大の絵を掲示します。それだけで異空間の誕生です。
30体の姿は迫力があります。友達の将来の姿を見て話がはずみます。


前面は、宇宙旅行が実現しているのではということで、ロケットや宇宙空間を描いていました。
掲示は班を単位として分担作業とします。


さて、出し物ですが、これは、子ともたちが一番好きなところですね。
テーマと関係のあるところで、それぞれの班による20年後の寸劇を考えます。実際に自分たちの20年後の姿で登場させます。子どもたちは、20年後の姿、衣装で登場します。(衣装は父母兄弟に借りる)


寸劇は、子供なりに脚本をつくって演じます。
出し物の基本的なルールは、班で二つ、そのほか自由参加ということにします。
班でのチームワークが大切になってきます。
 「アイドルをねらえ」というテーマのときもありました。
6年生では、アイドルにあこがれる時期です。
子どもたちがアイドル気分で歌ったり踊ったりします。
これは、社会の影響を受けた文化が入ってきます。自由参加です。
そのほか、漫才、落語、舞踊、楽器演奏などいろいろです。
私は、落語に力点をおきました。
話術、間合いなどのスキルを身につけます。


このお楽しみ会の裏の目的は「エネルギーの爆発」です。
子どもたちが持っている内的エネルギーの発散です。
これによって、子供同士の関わりがかなり深くなっていきます。


余談です。
2週間に1回、短いお楽しみ会を開きます。
漫才 落語 手品 歌 物まね・・・いろいろです。
学級に外の文化を持ち込みます。

×

非ログインユーザーとして返信する