教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想1054回 先生を裏で支える五者(学者・医者・易者・役者・芸者)

は子供たちの前でいろいろな先生を演じています。
一日、朝から放課後、下校するまで子供たちの前でどんな自分を演出されているのでしょうか。
先生は、それぞれの場面で意図的に自分を演出します。
もちろん、自然にその先生から出ている場合もあります。


私が師匠からうかがった五者のことをお話します。


学者
知的な部分を引き受ける。
系統的に授業案を作成する。
教材内容について、その学問的な背景を勉強する。
どの教科も学問として、その流れのにあるものとしてとらえる。
その教材内容の学問的価値がどこにあるのかを考える。
さらに、その教材価値をどのような方法で子供たちに提示、指導していくかを指導案に表す。
先生の大半は学者です。
中学、高校ま先生ほど学者の割合が高くなりま。す


医者
子供たちの健康管理をする。
眼診・・・子供の目を見て体や心の状態を洞察する。
聴診・・・子供の発する声の状態、その子が出す音(物を動かす音)を
     注意深く聴く。
心診・・・子供の心の状態、気持を感じ取る。
触診・・・額に手を当てて発熱の有無を調べる。


子供の健康管理は、記録することが必要です。
前もって既往症やアレルギーの有無などの情報を調べます。
日常においてふだんの子供の状態を把握しておきます。
    例 体温(平熱) 顔色
そうすることで、おかしいと思われることが発見できます。
子供の平熱を知ることは指導上において必要です。
体温計は教室に常備しておきます。


役者
いろいろな役をこなし授業に臨場感を与え効果を高める。
話し合いや討論学習に子供になりきって参加する。(反対・誘導・攪乱)
文学作品において、登場人物になりきって演じる。


易者
子供の将来を見通して、潜在能力の開発に務める。
「3段の跳び箱をとんだね、すごい、あなたなら5段までとべるよ」
「計算練習をまじめにとりくんでいるね。あなたなら、もっと早くできるようになるよ」
現在の状態を踏まえて、子供が少し努力すればできることを予想します。
子供の未来を伝えてあげるのです。
決してあてずっぽうではありません。
子供たちの能力を把握することで、彼のちょっと先を示唆するのです。


芸者
子供を楽しませる。


体育、音楽、芸術、文学、話術・・・・
先生の得意なことを子供の前で演じるのです。
ただし、授業内容に関わりがあることがいいですね。
でも、それ以外でもかまいません。
私は、ピアノ、歌、人形劇、スポーツ、話術など、子供が楽しめるようなものをやってみせます。
雰囲気づくりですね。
子供たちもやってみたいという申し出がてできます。
そこからお楽しみ会が立案されます。

×

非ログインユーザーとして返信する