教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想992回 一学期実践(6)たかが返事されど返事「先生のはい」

今回から2の段階入ります。
2の段階
一人ひとりの子どもの心をひきつける


2番目のこと
「先生」という呼び声に「はい」と明快に受け止める。


子どもに「先生」と呼ばれたら返事しますね。
これを取り上げたのは、先生と子どもとのつながりにおいて重要だからです。


子どもに「先生」と呼ばれたら、「はい」としっかりした声で受け止めているでしょうか。
よく見かけるのは
「どうしたの」「何?」「沈黙」で振り向く・・・
その時の子どもの表情を観察してみてください。


子どもに声をかけられることは先生にとって幸せなことです。
中には先生と呼びたくない子どもだっています。
それでも、何かを伝える時に「先生」と仕方なく呼びます。
その時に先生が「はい」と明るくはっきりした返事をしたらどうでしょうか。


先生を避けたい子ども、まだ、好意をもっていない子どもはびっくりします。
子どもは、その先生の返事を聞いて「ぼくをしっかりと受け止めてくれている」という安心感が生まれます。
先生を嫌っている子どもほどびっくりするものです。


学級崩壊の子どもたちに出会ったとき、最初から元気に返事します。
私は、新任のころから「はい」という返事を大切にしてきました。
「はい」は、人と人をつなぐ一番短い言葉です。
「はい」は、子どもを正面から受け止めます。
「はい」は、なんでも言ってくださいというメッセージです。
「はい」は、暗い子供を明るくします。
「はい」は、子どもとの最初の接点です。


先生にとって、いかなる時も明快な返事ができるようにすることは、先生修行の一つです。
私だって人間です。
日々、刻々と気分が変化します。
そのような日常にあって、子どもたちにいつでも明快な返事をしようと努力することが修行です。


先生は、登校すれば、必然的に「先生」という肩書を背負っています。
先生という役になりきることです。
先生は子どもたちにとって、とても重要な環境です。
子どもたちを安心させるのも「はい」
子どもたちを明るくするのも「はい


たかが返事、されど返事なのです。
うまくいかないことも多いです。
しかし、先生として子どもの前に立つ以上は、子どもとのつながりを大切にします。

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