教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 990回 一学期実践(4)  笑いよりも 笑み 微笑み

前回に引き続き、
1の段階
一人ひとりの子どもの心を捉える


4番目のこと
 一人ひとりの子と笑顔が交わせられるようになる


教室に笑いがある学級は和やかな空気を醸し出します。
授業において笑いがあるのはさらにいいですね。
ただし、ギャグの笑いではなく学習に関する自然な笑いです。
この学習に関して子どもと先生が自然に笑えるようになったら授業が立体的になっている証左です。
笑いは、子どもとの緊張感を和らげます。
笑いは、先生と子どもをより近づけて融和させます。


さて、笑いと一般的に言われるのは、喜び、嬉しさ、おかしさが表れるものを言います。(声を立てる場合が多い)
しかし、ここでいう笑いは違います。


「笑み」(えみ)と「微笑み」(ほほえみ)です。


笑みは「にこにこと顔をほころばすことで、声を立てない」
微笑みは「笑みよりもかすかな表情で、口元をほころばす程度」


挨拶の時に交わすのは微笑みであり笑みですね。
それだけで、お互いの心のとびらがひらきます。
言葉よりもかすかな表情、しぐさのほうが、より相手に強く伝わるものです。


授業実践において、指導者は微笑みを大切にします。
子どもへの質問、子どもの考えを聞くとき、相手に安心感を与えます。
笑みを浮かべるとき、先生が自分の顔を映してみるといいですね。
どのような表情を子どもに与えているのかチェックします。


かつて笑顔で授業されていた先生の授業参観をさせていただいたことがあります。
とにかく先生の雰囲気がやわらかいのです。
だから、子どもたちの表情が柔和な感じを受けました。


自分の表情を鏡に向かって研究することも多くありました。
先生はできるだけ鏡に向かって表情研究をされたらいいと思います。
私は、どちらかというと厳しい表情で廊下を歩ていることが多かったです。
それでも、授業に入ると意識して表情を変えます。
先生は、役者としての技能が必要なのです。

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