教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 989回 一学期実践(3) 一人ひとりの特質を把握する

前回に引き続き、
1の段階
一人ひとりの子どもの心を捉える


3番目のこと
 学習、生活のなかで一人ひとりの特質を把握する


子どもの特質について少しずつ把握します。
他の子に比べて、その子だけに見られる性質、行動についてつかむようにします。
これは決して難しく考える必要はありません。
まずは、一人一つだけを見つけます。


野球がうまい 投手をしている サッカーが上手 計算が速い
読書好き 文字を丁寧に書く ピアノを習っている 理科好き
鉄道マニア ゲームにかなり熱中 いつも笑顔 気持ち良い挨拶
おしゃべり 走りが速い 給食終了が一番 朝の登校一番・・・


まだまだいろいろあります。
学習と生活を区別しません
たとえば、
算数が得意 と 雑巾がけが上手とは 同じ価値です。
どの内容についても差別はしません。

計算が速いのもその子の特質だとしたら、雑巾がけが上手もその子の特質です。
雑巾がけは友だちの役に立ちます。


最初は大まかな目立つ点でいいです。
とにかく一人ひとつのことを見つけます。
一巡したら二つ目のことを見つけるようにします。
たわいのないことでいいのです。
阪神の熱狂的ファンもいいですね。
漫画を書くのがうまい、似顔絵が上手 トイレ掃除を一生懸命


このようにするのは、学習というフィルターだけで子どもたちをとらえないためです。


勉強のできる子 そうでない子と最初から分けて考えてしまいがちです。
道徳の時間に子どもたちに問題をだします。
「計算の速い子と雑巾がけの上手な子、みんなはどちらがえらいと思 いますか」
このような課題を全員で討論すると面白いです。
人間の価値を考える上で、とても大切なことを子どもたちは発見します。

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