教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想987回 一学期実践(1) 名前よりも顔(表情)を覚える

もうすぐ夏休みで一学期が終わろうとしています。
子どもたちにとって、かけがえのない学級を少しは生み出せたでしょうか。
今回は、4月から7月までの実践の骨組みをまとめます。
4月から始まり7月までの実践を5段階に分けてお話します。
私の個人的な実践にもとづいたもです。
今まで書いたことと重複することもありますがお許しください。


1の段階は一人ひとりの子どもの心を捉えることです。


一人ひとりの子どもの名前よりも先に顔を脳裏に刻み付けます。
どうしても名前を先に覚えようとします。
名簿を含めてなく絵と顔が一致しないと困ります。
顔写真をもとにして一人ひとりの子どもの名前を覚えることもありました。


4月の出会いの時に、初めて出会う子どもたちの名前を呼びます。
子どもたちはびっくりしたものです。
しかし、考えてみたら、それは先生のスタンドプレーです。
子どもは最初驚きます。
多少の親近感を持たせることはできます。
しかし、それで終了なのです。


大切なのは、名前を覚えた次の段階です。
名前を覚えることは、子どもの顔認証です。
重要なのは、子どもの日々の気持ちの変化です。
それは、子どもの表情に表れます。


子どもの顔、表情をしっかりと脳に刻み付けます。
明るい 影がある 微笑む 怒りの表情 なげやりな顔・・・
その日に気づいたことを子どもたちの名簿に書き留めていきます。
短い言葉でいいです。
明るさ〇 暗さ△と記号で記入するのもいいです。



いつ、記入するかといえば、放課後、子どもたちがいなくなった教室がいいです。
子どもたちの机を見ながら、脳裏に残っている印象を書き留めます。
そのようにして記入していくと、どうしても記憶に残っていないが子でてきます。
その子が次の日に、重点的に関わりをもつ子どもなのです。


一日が終わり、先生の脳裏に残る子とそうでない子がでてきます。
残らない子どもは先生との交流が少ない子ですね。


こうして書くことによって子どもの表情を記憶していきます。
すると、昨日と違った子どもの表情に目がいくようになります。
「あれ、どうしたのかな、沈んでいるような気がする」
そして、その子を一日、重点的に見守ることができます。
         
               次回に続く

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