教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 984回  学校の先生が 期待する 都合のよい子

先生が期待している子どもがいます。
先生と話しているなかで、はっきりとは言われないですが、話の奥に求めている子どもの姿を感じます。


その例としてあげてみます。
何事も ハイハイ と言える子    素直な子
いつも ニコニコ している子    明朗な子
いつも ハキハキ している子    社交的な子
何事も ドンドン やろうとする子  積極的な子
何事も グングン やれる子     能率のよい子


以上の例は、あくまで私が先生のお話を伺って感じたことです。
先生がたが、自分のクラスに一人でも多く上記のような子がいたらなあという願望です。
先生にとってよい子とは、自分にとって都合の良い子ではないですか。


教育の対象は上記の子の対極にある子どもではないでしょうか。


 ハイハイと言えずにどこか素直でない子
 ニコニコすることがなくいつも暗い表情の子
 ハキハキできなくて人と関わるのが苦手な子
 
ドンドン自分から進んで活動できない消極的な子
 グングンやれずにグズグズしている能率の悪い子


医者の前に健康な人がやってきたら医療の仕事はできません。
学校に上記のような子ばかりが集まったら教育は必要ありません。


人間の多様性が叫ばれるなかで、子どもはもっと多様性を秘めています。
子どもたちは未知数です。
大人の望む子供の姿をした子はほとんどいません。
そのような子どもたちを正面から相手するのが教育の仕事です。

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