教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 982回 先生の自己満足 子どもの有難迷惑

中学校の子どもから聞いた話です。
学級担任の先生の教科の時間です。
勉強を止めて卒業を前にした生徒たちの行動について説教をしたそうです。
長々と説教したあと、「先生は君たちのことを本気で心配していることをわかってくれ」と言葉を結んだそうです。
その時、一人の生徒が立ち上がって先生に向かって言いました。
「本気で心配してくれているのでしたら、こういうことで勉強時間をつぶさないで、きちんと勉強をしてください。」
周りの生徒から拍手喝采を受けたということでした。


先生の説教、私もしてきましたが、その内容が子どもにとって必要でなかったら苦痛でしかありませんね。
先生の自己満足でしかありません。



新年度を迎えると、どの小学校の校庭でも、先生と子どもたちが遊んでいる風景を見かけます。
一見、おだやかに見えます。
先生は「子どもたちとフレンドりーに付き合いたい。距離を縮めたい」という思いで子どもの輪のなかに入ろうとします。
ところが、子どもたちは「先生が入ると気を使うよな」「先生が入ると面白くないなあ」という声が聞こえてきます。


子どもたちは自分たちだけで気楽に遊びたいのです。
先生の癖も性質もわかりません。
そんな先生を相手にするのは戸惑うばかりですね。
一週間がすぎると先生も積極的に運動場に出ることが少なくなります。
ちなみに、私が、子どもたちと遊んだのは5月の連休明けぐらいですね。(子どもと私がお互いに少しわかるようになってから)


子どもたちから先生の姿や心情は見えやすいものです。
ところが、先生から一人ひとりの子どもの心情はわかりません。

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