教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 977回 夏休みは二学期の始まり その1

一年間の見通しを以前にお話ししました。
一学期は、学級の始まりで揺籃期でした。
二学期は、充実期です。
三学期は発展期です。


さて、夏休みをどのように位置づけますか。
一学期と二学期の間の中休みとして捉えられることが多いでね。
夏休みの生活は、一学期に培ってきた結果、成果が表れます。
特に、学習においては、一学期に主体的に学べるようになった子どもは、夏休みの学習を自ら充実させます。
夏休みの学習は、一学期の学習をさらに充実させるときです。
個人単位の総合的な学習なのです。
したがって、夏休み一週間前から夏休みが始まっているのです。
夏休みの準備、指導を一週間前から実施します。


夏休みの学習は、宿題としての共通課題と子どもの計画に基づいた
自由課題の二つに分けます。


夏休みを過ごす課題は二つあります。
学校から離れて、主体的な個人学習がどれだけできるか。
 先生の学習指導の結果が如実に表れるのが夏休みです。
 したがって、個人差があることが前提です。
共通課題、漢字、計算、読書感想文などがあったとして、どれだけ  自分のものとして一人で学習できるかを事前に考えておきます。
自由研究は教科に限定することなく課題としてとりあげさせます。


時間にゆとりがあるなかで、子ども一人ひとりが挑戦してみたい
 課題
を考えます。
 文化的な活動でも体育的な活動でもいいです。
 家族旅行などの体験、見学も課題にします。
 料理研究もよしです。
 できるだけ学校の学習から離れさせるのがいいですね。


指導例として
①「夏休みひとり学びの計画表」を作成させる。(形式は先生が用意)
②教科、課題、ねらい、学び・体験の内容を書きます。
 ⇒準備物 個人として 学校が用意できるもの
③子どもたち一人ひとりが計画したものをもとにして個人面談を実施
★アドバイスと修正 無理のない程度


さらに、私の経験から言うと
①自由研究は、実験、観察などは夏休み一週間前から始めます。
 ★総合的な時間を活用 理科などは自由研究の学習があるので
     授業時間の活用。


②計算・漢字は、どの学年から、どの教材を使って復習するか。
★個人によって、学習量が違うことが大切。
   一律課題ではない。
★ここが大切であるが、絵や作品の発表コーナーは、夏休み前に
 教室に掲示(枠だけ)をする。
 子どもたちの励みになる。
 ただし、いつでも、内容変更ができることを伝える。
 できなくてもよしという安心感を持たせる。
 主体的とは、するのもしないのもその子の自由であること。


④理科が好きな子は、放課後から実験の準備をすることがある。
 学習が一人でやれるという見通しを持てるまで、先生が寄り添う。
 理科以外においても、資料探し(書物、ネットなど)を夏休み前に
 準備する。


飛行機が飛び立つための滑走路が、学校での先生の事前指導です。
自由研究のテーマについては、各教科別にブリントにあげて、すべての子どもたちに配布しておきます。
先生の指導は、子どもの意欲関心を増幅させる滑走路です

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