教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 9回 学級づくりは授業を核として

学級づくりは、一人一人の子の学習意欲を中核として、集団生活の働きを高め、学習効果の発展をはかることです。
 学級づくりは、仲間づくりとも言い換えることができますが、それは、あくまで、学習意欲を増幅させる授業をとおして実現可能なものです。
 子どもたちが勉強にやる気を持ち始めると、不思議に、生活意欲に影響を与えます。
 子どもたちの能力差はあっても意欲差がない学級をめざします。
 子どもたちの学習意欲を増幅させることで、日常生活の意欲を大きくしていくことをめざします。


 学級づくりの方法としてあげてみます。
 この一年間で、より具体的にお話しします。


①子どもを引きつける授業を通して学習意欲を高めます。


 「引きつける」とは、「ぼくでもわかる」「ぼくでもできる」「わたしでも学習に参加できる」「「教材に身を寄せるようになる」「わからないことがあふれでる」「わかることからわからないことへと導かれる」などなど。


②先生と子どもとの距離を縮めます。


先生と子どもとの距離を縮めるためにはいろいろなことが考えられます。
子どもたちと気軽に遊べる、あるいは、話せることもあるでしょう。
先生自身の人柄、優しさ、ある時は厳しさ、そして、公平さもあるでしょう。
しかし、私は,授業を通して子どもたちと親しくなることだと考えてきました。
先生と子どもたちとの間に教材を媒介として、お互いに仲良くなれます。
いや、子どもたちが先生に近づいてくるといったほうが正しいのかもしれません。
子どもたちと過ごす時間が多いのは授業です。
その学習において、子どもたちが楽しく、分かりやすい学習、授業を提供してくれる先生は頼もしい存在ですね。



 ③子ども同士の結束を高めます。


これには、先生の公平さが必要ですが、自分では、公平に接しているつもりでも、子どもからみるとそうではないことも多いです。これは、先生にとって難しいです。どんなに公平に接していると自分では思っていても、子どもたちからながめると不公平さが表れていることが多いものです。
学びあうことは、子どもたちがお互いの存在を認め合うことです。
「あなたの考えでぼくの考えが変わった」とか、お互いの感想で共通している部分があることで連帯感ができます。
逆に、違いがあることで、自分の考えている世界が広がっていきます。

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