教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想618回 個を生かす学習指導 その2 学び方指導 聞き返す

聞くことについて


一問一答式の授業からの脱却を目指します。
学習が先生の独壇場とならないようにします。
先生が説明し、発問し、正答のみを追い続ける授業を廃止します。


子どもの興味関心の度合いを探ります。
子どもたちの反応を確かめながら展開する一時間でありたいと願います。
そのためには、子どもたちの「できる・わかる」「できない・わからない」の意思表示を明確にすることから始めます。


子どもたちが、わかる、できるまでの過程を重視します。
さらに、子どもたちのコュニケーション力を育てる場とします。


聞くことの心構えの指導
話し手を尊重します。
話し手の思い、伝えたいことを尊重します。
聞くことによって、話し手の意図をくみ取る姿勢を育てます。


聞く意欲を持たせる
まず、先生が話すことで子どもたちを魅了することから始めます。
聞くことの楽しさ、深まりを実感させます。
子どもたちが聞きながら、「次は、どんな話かな」と思えるような内容にします。
聞く意欲は、「聞いてよかった」という満足感を伴います。
子どもたちの発言を聞いて、どんなことがわかったのかを言わせます。
どこがおもしろかったかを言えるようにします。
そして、友だちの考えを聞いて、自分の考えの変化を尋ねます。


聞き返すことを教える
聞くことが常に話し手の意図を誤解しているからです。
子どもたちになんとなく聞かせないようにします。
最初は、先生の説明に対して、子どもたちに聞き返せる場をつくります。
「今の先生の説明で、わからないことはないかな」
「説明で、はっきりしないことはないかな」
「聞き返して、自分の聞いたことをたしかめてごらん。」
「先生・・・こういうことですか?と尋ねてごらん」など。


話し手の邪魔をしない。
これは、先生がリーダーシップをとります。
話が終わるまで聞く。
さえぎったり、横取りしない。
そのようなことがあれば、先生は、すぐに話し手の発言をとめます。


話し手が話している時の雑談は控えさせます。
その時は、「今の学習に関係のある話ですか」と尋ねます。
関係があれば、あとで発言させます。
常に、話し手は一人であることを意識させます。


全学年において、聞く指導は徹底します。
それが集団学習の基礎になるからです。

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