教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想571回 二学期を迎えるにあたって「空白の時間を知る」

夏休みがまもなく終わります。
県や市によっては、8月の下旬から二学期が始まります。
夏休みが終わり、先生は、子どもたちと出会います。
しばらくの間、顔を見ていません。
先生と子どもたちにとっては、空白の時間です。
学校での規則的な生活から解放されている子どもたちが、再び、学校教育の管理下におかれます。


先生も夏休みの自由な生活のあと、夏期職員研修が少しばかり億劫に感じられますね。
それと同じように子どもたちもどこか登校するのがめんどうだという感覚もあります。
もちろん、友だちに会いたい、退屈な日々からの脱却という理由で登校を楽しみにしている子もいます。
夏休み明けの子どもたちは、学校に何を求めて登校してくるのでしょうか


何回かに分けて、夏休みが終わり二学期に子どもたちと出会うまでの留意点をお話します。(もちろん、私の経験から)


今日一回目は、夏休みの空白期間の実態を知ることです。
コロナ禍のなかで、子どもたちが夏休みをどのように過ごしたのか、心身両面から探りをいれます。


アンケートの実施。
子どもたちの生活実態を把握します。
●病気、けがの有無を尋ねます。
質問の仕方は、学級の子どもたちの実態に応じて書きます。
特に、風邪をひいたかどうか、発熱や咳の様子も書かせます。
あくまで、「風邪」として質問します。
質問はいろいろあるのですが、子どもたちの受け取り方、書きやすさに応じて工夫します。


●夏休み、楽しかったことベスト3
 コロナ禍において、出かけることも少なかったと考えられます。
 子どもたちが、どのようなことを楽しいと思ったのかが気になります。
 自宅にいても楽しいことを見つけた子どももいます。
 なかには、何にも楽しいことはなかったという子もいます。
 それも答えとしていいですね。


●夏休み、いやだったこと、つまらなかったことベスト3
 この質問は微妙ですね。
 何を いやだ つまらない とするかです。
 あくまで、子どもたちのとらえた世界を知ることが大切です。
 だから、「どんなことを」いや、おもしろくない、あるいは、つらかったかという助言  が あってもいいです。
 一人一人の感じている楽しさ、つまらなさを把握することが大切です。
 あくまでも、子どもの立場にたって考えます。
 アンケートをして、何が多かったとか、少なかったという全体傾向を問題にしていません。
 彼の、彼女がとらえた内容を知るためです。


●一日のなかで、どんなことをして過ごすことが多かったか。
 子どもたちの一日の生活の仕方は、家庭の事情によって異なるでしょう。
 それでも、子ども一人一人が自分の楽しみ方、過ごし方をみつけたかどうかを問題にします。


以上の4点をアンケートします。
その結果を記録して、二学期からの指導の参考にします。

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