教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 565回  不登校児が 出やすい時期

多くの不登校の子どもたちと接してきました。
かつては、虚弱体質、学習不振、貧困、過程の内輪もめが主な原因でした。
しかし、時代が変わると、学習優秀児、素直な子、勤勉な子どもが増えてきました。
いわゆる、「よい子」がある日、突然に不登校になるケースがあります。
その兆候は、事前に察知できることが多いです。


ところが、夏期、冬期、学年末の休暇明けからの不登校は発見できないことがあります。
夏休みの初日、または、一週間がたってから不登校になることがあります。
生活のリズムが狂ってしまっているときです。
どうしても学校の生活リズムについてこれない時です。


一年間において、不登校が起きやすい時期があります。


4月 学級の人間関係 交友問題 先生への不信感
5月連休後 怠惰 学習不振 


9月    二学期開始より2,3週間  生活リズムのくずれ
運動会前後 交友関係 先生不振


冬 1月終わりから2月中旬  ストレス過多(学校・家庭)


学年当初の不登校は、怠惰、学業不振、生活のリズムの変調が多く矯正しやすいです。
しかし、二学期以降の不登校は、原因が複雑になり、特に、人間関係に問題があり、矯正しにくいです。
先生は、子どもをとにかく登校させたいという思いが強いです
そのために、学級の子どもたちに、不登校児への言葉かけを強いることがあります。
さらに、不登校児と面会して、学校に登校させようとします。
先生は、子どもの周囲の環境問題にも目を向けます。


ところが、先生自身と子どもとの人間関係に問題があることも多いです。
子どもは、自分の担任の先生に対する不信感を表にださないで、他の理由を言い訳に使います。
先生も自分の非を認めたくないので、不登校問題はこじれていきます。


しばらくすると、2学期が始まります。
まずは、2学期開始から子どもたちの生活リズムが整うまでの2,3週間が大切になります。
二学期の始動が、先生主体か、子ども主体か、子どもたちの様子を見て考える必要があります。
ねらいは、子どもたちの夏休みからの生活リズムを学校の生活リズムに変えていくことです。
ゆっくりとあせらないで・・・。

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