教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想469回  先生は子どもの目に晒されている

先生の行動は、すべての子どもたちが見ています。
ここにあげることは、先生方の反省の参考として聞いてください。


学校には、土足からスリッパに履き替える部屋があります。
音楽室、保健室、コンピュータルームなどいろいろあります。
先生は、子どもたちに「靴はそろえなさい」と子どもたちに指示します。
子どもたちがばらばらに脱ぎ捨てたままになっていることが多いです。
気になるのは、そのなかに、先生の靴が無造作におかれていることです。


廊下の走行。
先生が走っています。
子どもが「先生、走ってはだめですよ」
先生「今、忙しいのです」と言って走り去ります。


冬の寒い時。
子どもたちにポケットに手を入れて歩くなと指導されている先生が、ポケットに手を入れて、しかも、分厚い服を着込んで歩いています。
少年野球、サッカーの練習で、指導者が腕組みをして厚いコートに身を包み「寒さに負けるな、もっと元気をだせ」と言われている姿。


教室や廊下に紙屑が落ちていても知らぬ顔で通り過ぎます。
子どもたちには、落ちているごみを拾いなさいと指示します。
先に見つけた先生が拾ったらいいのにと思う子どもたち。


整理整頓を強要される先生の教卓の上はひっくり返っていることが多いです。


掃除活動、みんなが生活している教室だからしっかりとていねいに掃除しなさいと指示。先生は腕組みをして監視しています。
先生も教室で生活しているのでは・・・子どもたちの声。


服装、身なりに厳しい先生。
先生の姿は一週間、同じジャージ姿。
私の小学校の時の担任は、近づくと体臭が鼻についたのを覚えています。


もっと勉強しなさいと指導される先生が、わからないことに出合ったらあとで調べておきますといいながら、調べないまま時間が流れます。


先生は、教室、学校という閉鎖的な空間にいます
先生は、学校、教室では、最高権力者です。
だからこそ、自分の足下をいつも振り返る必要があると誰もが承知しています。(脚下照顧)
それにも関わらずできないのは、先生が教室の頂点にいるからです。


しかし、私は、もっと恐ろしいのは、子どもたちが先生のすべての動きを暗黙のうちに見抜いていることです。
会社においても上司から部下は見えにくいものです。
しかし、部下から上司の姿は細かいところまでものですね。
先生にとって子どもは大多数の一人です。
子どもにとって先生は、たった一人の人間です。


先生は常に子どもたちの目にさらされていること意識する必要があります。
低学年の子どももだからといって安心してはいけません。
低学年の子どもは、感性で先生をとらえています。
かなり鋭いものです。言葉にはしませんが・・・。

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