教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想450回 学習生活態度診断カルテ 評価は指導過程にすぎない

診断項目はありふれたものばかりです。


聞き方・・・よく聞く  時々ぼんやりしている  ぼんやりしていることが多い


話し方・・・まとめて話す  まとめ方やや不足  声が小さく不明瞭


質問・・・進んで質問する  時々質問する  ほとんど質問しない


本読み・・・大きな声ですらすら  多少まちがえるが読める    まちがいが多い


ノート…正しくていねい  むらがある  使い方悪い


姿勢・・・正しい姿勢続く  時々くずれる  おちつきなし


手悪さ・・・ほとんどなし  時々する  よくする


集中力…熱中できる  時々気が散る  すぐ気が散る


持続力…最後までやりとげる  時々あきる  すぐあきる


家庭学習…ほとんど忘れない  時々忘れる  よく忘れる


学用品…ほとんど忘れない  時々忘れる  よく忘れる


きまり・・・よく守る  時々忘れる  よく忘れる


他にも必要に応じて項目を作られたらいいと思います。
評価項目や言葉の表現については、先生によって違うと思います。


たとえば、「聞き方」の診断項目をくわしくすることもできます。
それは、先生が子どもたちにどれだけのことを求めているか、指導目標にしているかで変わってきます。
聞き方・・・うなずきながら聞いている  話し手を見ながら聞いている
      時々メモをして聞いている という項目を入れることもできます。
      
評価することが目的ではありません。
評価して子どもたちを選別することでもありません。


評価は、それぞれの子どもに対する指導方針を見直すためです。
子どもたちに対する評価は、指導者の評価です。


ある学校で、保護者が職員室にやってきて、担任に抗議したそうです。
自分の子どもがテストの点数が60点ほどだったということでした。
そのことを担任の先生から「もう少し頑張るように声をかけでください」と言われたようです。
その話を懇談に出席した母親から聞いた父親が抗議に来られたとのことでした。
父親の話です。
60点をとった息子は努力がたりないと思います。
しかし、60点という点数は、子どもの評価であると同時に先生の指導力の評価でもあると言われたそうです。
あとは、どうなったか知りませんが、この話は先生方にとっても大事なことです。


評価は結果ではなく、指導過程です。
指導を継続している中で、子どもの実態を把握するのが評価です。

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