教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 444回 高学年の学習指導  教科委員会 授業を 子どもに委ねる

子どもたちが主体的になってくると、子どもたちと教材を先生を介さずに研究する場を提供します。
先生の指示を待たないで、自分たちの学習として取り組む意識を持たせます。


教科委員会の設置です。
国語、算数、理科、社会、体育の5教科の委員会をつくります。
子どもたちの希望によって、参加する委員会を決定します。
やがて、各班、輪番制でどの教科にも参加するようにします。


最初から、大きなことをしなくてもいいようにします。
先生は、教科委員会が軌道にのるまでサポートします。
最初は課題として先生が与えます。


国語係を例にとります。
次時の学習内容とめあてを相談して発表します。
前日の終わりの会かその日の国語の時間の終わりに「次の予定」として発表します。
準備物がある時は、そのことも付け加えます。


二学期後半になると、学び方もわかってきますので、どのように学習するかも考えます。
考えられる範囲でいいのです。
子どもたちがどのように学びたいかを考えます。


先生は、各単元において、学習目標と学習計画を子どもの意見を取り入れながら立てます。
その計画にしたがって、より具体的に子どもたちが考えます。
活動が軌道にのると、一週間分の学習内容を見通します。
内容によって、興味関心の高まりによって、「もう少し時間をください」と要求するようになります。


理科の場合でしたら、実験準備のすべてを担当します。
社会では、資料収集をします。
体育の場合は、主たる運動に応じた準備運動を考えます。
用具の準備も他の友だちに呼びかけて準備します。
よくある体育係と違うのは、学習のねらいを明確に意識した準備であることです。


さらに、子どもたちが意欲的になると、最初の15分間を自分たちが前にたって授業をすることもあります。
さらに、テストづくりです。
教科委員会が自分たちの担当する教科のテストをつくります。
教科委員会が中心となって全体で答え合わせと問題の解説をします。


やがて、自分の不得意な教科にも取り組んでみたいと思うようになります。
そして、班ごとで教科担当を交代する動きが出てきます。
無理しなくていいです。
要求がでてきたらでいいのです。
寄り添えばいいです。

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