教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 365回  教育は 接客業に?

問題を起こした子どもが出ると、すぐに家庭訪問。
保護者に事の原因をしっかりと説明して納得してもらうようにします。
その時に、一人で家庭訪問をしないようにします。
後で、保護者との間で「先生がこんなことを話した、話していないでトラブルにならないようにするためです。
保護者のクレーム対策だそうです。


問題を起こした子どもを生徒指導する時です。
強く叱りすぎないようにします。
叱りすぎると子どもが保護者に訴えるからです。
すぐに、保護者からのクレーム電話。
「どうして、うちの子だけが叱られるのですか」
他にも問題を起こした子どもがいるのに、どうして指導しないのか。
今の保護者は、自分の子どもの非をとがめられると納得しません。
学校は、親からのクレームがないように対処します。
今は、学校を通さず直接教育委員会に訴えられることが多いようです。
そうなると管理職の責任が問われます。


学年のことです。
学級の進度、掲示、勉強の仕方まで、歩調をそろえるようにします。
保護者からのクレームがあるからです。
学習進度をそろえるのはわかります。
しかし、掲示物や学習の仕方までそろえる必要があるのでしょうか。
授業方法は、指導者の裁量です。
聞いてみると、やはり保護者の目線を気にしているようです。


いじめがあると、その調査をいい加減にして実態を隠すこともあります。
本当に、いじめられた子どもの立場に立っているとは思いません。
ある学校で職員間のいじめが報道されました。
そのあと、教育委員会はすべての学校の子どもたちにアンケートをしました。
職員へのアンケート実施。
同僚にいじめられたことがあるかをたずねたようです。
その結果は、職員には公開されませんでした。
かなりパワハラのようなことがあったようです。
ただ、本当にパワハラかどうかは怪しいです。
ここぞとばかり若い先生が先輩の先生からうけた厳しい指導をパワハラとしているからです。


職員のいじめがあってから、学校は(周辺の地域も含めて)社会の目を強く意識しています。
学校は、保護者様、子ども様として、相手の意向にそって対処しているようです。
これは接客業です。
学校はサービス業ではありません。


年度末には、地域の役員を加えて学校教育の反省会をしています。
地域の一人、保護者の一人の意見があたかも地域社会全体の願いであるかのようにとらえられています。


学校の主体性がなくなりつつあります。
本当にまじめに教育をされている先生がパツシングを受けることがあるようです。
学校は、保護者の手前、特定の先生が目立つと問題にすることがあります。
他の先生が低く評価されるからです。
「このぐらいすれば・・・保護者も納得するでしょう」
「この程度しておけぱ、保護者のクレームはないて゜しょう。」

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