教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 296回 学年末 4月当初の願いはどこに 振り返りの意味

4月当初、新しく担任(教科担任も含めて)が決まり、心地よい春風を受けて、担任としての気力も充実していたことでしょう。
学級づくり、授業づくりに高々と理想を揚げておられたことでしょう。


それが3月になって、一年間終了した今、どのような感想をもっておられるでしょうか。
4月当初は、こんな子供を育てたい、こんな授業ができたらいいのにと遠い存在だった理想が3月になってぐっと手元に近づけたでしょうか。その充実感が自信となって新年度の学級づくりの見通しとなって生きてきます。
反対に、4月当初は遠い存在だった理想が3月になると、肉眼では見えなくなるく゜らい小さくなってしまったということはありませんか。あの時の理想や願いがどこかに立ち去ってしまったということもあるでしょう。
その時に新年度の子供たちを育てる自信が生まれてくるでしょうか。


私は年度末、いつも上のような振り返りをしていました。
達成目標半分、未達成半分ぐらいだったでしょうか。
春休みは、一年間の反省ばかりしていました。
悔いも失敗も次からの実践のエネルギーにするしかありませんね。


授業の反省
全員参加をめざしてどれだけできたか。
楽しかった、手応えのあった教材は何か。
今一、うまく子どもたちを意欲的にしなかった教材は何か、その原因は。
授業の学習過程と指導案の形式の検討
話し合い学習、話し合いのさせ方は適切であったか。
班学習 班全員の力をださせたか
漢字計算などのトレーニング学習の課題の出し方とその効果、問題点
等々


集団づくり
子供たちの集団としての高まり、協力、支持の空気は育ったか。
学級づくりの核(テーマであったり特定の子供であったり)を中心に仲間づくりができたか。
共同から協同的な集団にできたか。


児童理解
最後まで手こずってしまった子供はいないか、その原因は何か。
生徒指導上の問題を振り返り、原因と対策についての反省。
他にもいろいろありますが、やはり、授業、集団づくり、指導理解の三つに絞られてきます。


新年度に新しい子供たちに出会うわけですから、早く気持ちを切りかえる必要がありますね。
それでも、卒業生を送りだすと、その子供たちの面影が忘れられないことがありました。しかし、この気持ちで新しいこと背もたちと出会うと、必ず、前の学年、前の子供たちと比較してしまうことがあります。これは、危険なフィルターだと考えていました。
新しい気持ちで先入観をできるだけ小さくして出会うことから始めることが大切ですね。

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