教育随想 1094回 1年国語「たぬきの糸車」指導研究 第8回
ねらい
○わなにかかったたぬきを「かわいそうに」と、ためらうことなく助けるおかみさんのやさしさを読み取る。
指導過程
(1)「おかみさんが こわごわいってみると、いつものたぬきが、わなにかかっていました。」
・文章を視写
・自分の思ったことを書く。
〇「こわごわ」どんな様子か
「こわい」とは違う。
「怖い目にあうのではないかとおびえながら何かをする
する様子」(辞書の意味)
「こわい目あうのではないか」ということは、今までも
経験としてこわい目にあっている。
山奥の一軒家の生活においては日常茶飯事のことかも
しれない。
「こわごわ」のなかに、おかみさんの今までの経験が
浮かんでいるはずである。決して、初めての経験では
ない。
➡おかみさんはどんなふうに近づいたのだろうか。その時のおかみさんの様子は。
「こわごわ」
おかみさんはどんなふうに近づいたのだろうか。その時のおかみさんの様子は。
〇「わなにかかっていました」
たぬきのようすは(吹き出し)
挿絵も参考にして
わなにかかったたぬきに話しかけるおかみさんの言葉を声にだしてみる。
中心課題
なぜ、おかみさんはたぬきをにがしたのか。
ゆさぶり
「おかしいね。わなにかかったらうれしいことではないかな。たぬき汁にできるのだから。いたずらされてこまっているのだから。」
○ノートに問題を書いて、自分の考えを書く。
○話し合いをする。
・意見を発表する。
・それから、発表したことをもとにして
話し合いをする。
助言
「いつものたぬき」一目でわかったということはどういうことか。
障子の穴から見える目と障子に映った影だけなのだが・・・
○おかみさんはどんな人だと思いますか。
三つ答えなさい。ノートに書く。
・発表する。黒板でまとめる。
○様子がわかるように読ませる。
・キャーッというさけびごえ
・「かわいそうに・・・」のおかみさんの言葉
※課題について、子どもたちの発表に応じてゆさぶるための問いかけ
①おかしいね、にがしてやったら、また、いたずらされてこまるのではないか。
②おかしいね。にがしてやったことがだんなさんにわかったら叱られるのではないかな。
③おかしいね。にがさずにおいしいたぬき汁にして食べたほうが楽しいではないか。
④おかしいね。かわいいといっても、十分にたぬきの動きを楽しんだのだから、もう、たぬき汁にしてもいいのではないか。
⑤おかしいね。「かわいそう」というのなら、「わな」なんかしかけなかったらいいのにね。
※子どもの意見をゆさぶることで、さらに、子どもたちの反論を増幅させると楽しいですね。