教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想568回 教科書 頭に入れて持ち歩く

2学期に向けての教材研究が始まります。
私も指導案作成を開始しました。


まず、2学期に指導する教科書の単元に目を通します。
年度当初にも内容について理解するために教科書を読みます。
2学期は、もう少し詳しく読みます。
その目的の一つに、すべての単元の内容を理解した上で、月間計画をたてることにあります。
どの教材を重点的に指導するのか、指導時間の追加、縮小を考えます。


この教材で何を教えるのか(教材目標)
この教材でどのような子どもを育てるのか(人間目標)

この二つのことを単元ごとに考えます。
そうすると、決められた配当時間の調整をする必要がでてきます。


教材を目の前にします。
その単元の隅々まで目を通します。
算数の「大きな数」の教科書を読みます。
問題は、すべて自分で解いて教科書に記入します。
大きな数を指導するための資料、たとえば各県の人口があります。
興味をもってながめます。
何年の資料だろうか。
現在では、人口は増えているのだろうか。
そして、自分で調べてみます。
これと同じ過程を子どもたちも辿れるようにします。


算数では、子どもの顔の絵が多くでています。
ヒントを与えたり、次の学びを示唆したりしています。
これらを子どもたちはどのように受け止めるかを考えます。
そのヒントが必要かどうかも考えてみます。
独りで学べるように工夫されているのが、今の教科書です。
それを先生がわかるところを取り上げて説明することのないようにします。
「子どもが独りでどこまで学べるか」「学ばせるか」を考えます。


国語の物語文や説明文では、何回も読みます。
時間を変えて読みます。
特に、難しいと思われる作品では、朝、昼、夜の三回に分けて読みます。
そのようにして一週間ぐらい続けていくと、行間が読めるようになります。
一度に何回も読むことも必要ですが、日をおくと、気付くことが多いです
それは、その教材がいつでも頭に入ってくるようになるからです。
歩いていても「あっ、そういうことだったのか」とわかることがあります。


理科や社会では、特に、教材を頭に入れて持ち歩くようにします。
そうすると、雑誌、テレビ、見聞したときにヒントになるような資料がでてきます。
理科で植物の学習がどの学年でもでてきます。
道を歩く野草、樹木にも関心を持ちます。
そのことが幅広い植物、生物の教材研究になります。


一回で深く読むのもいいですが、時間をおいて、再度、何度も、教材を目にすると、必ず、違ったものが見えてきます。


教材は、何度も自分の頭のなかで見直します。
そのあとで、参考文献を読んで、抜けている部分を追加、修正します。

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