教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 26回    時を 守り 時を 生かす子

学校における時間のしつけは大切なことです。
しかし、時間を守りなさいと言葉だけの指示では到底身につくものではありません。
 時を守ることが時を生かすことになるという意識を育てたいものです。


授業開始のチャイムが鳴ってから何分後に授業を開始できますか。
5分間ぐらいかかっていませんか。
子どもたちが運動場の遊びから帰ってくるのに時間がかかります。
次の学習がおもしろくないと、いや、授業がつまらないとチャイムが鳴ってからゆっくりと帰ってきます。
チャイムが鳴ってからトイレに立ち寄ること子どももいます。
そのまま子どもたちの気持ちを反映していますね。


 開始時刻に対する時間の観念を意識させるために、次のような方法をとりました。


 4月です。チャイムが鳴ってから全員が教室に戻るまでの時間を測定します。5分以上かかっています。
 集まったところで、「教室に入るまで少し時間がかかったようだけど、どうしてかな。理由を聞いてもいいですか。」と尋ねます。
半数以上の子どもたちがゆっくりと入室していました。
前の学級からの習慣でしょう。


子どもの声
「遊びが終わってから帰ってきたからです。」
「どこで遊んでいたのですか」と問い返します。
「そこから教室まで何分かかりますか」と言って、私が運動場の一番遠いところからゆっくりと歩いて何分かかるかを子どもたちに計測してもらいます。
「2分間程度ですね」「あなたは5分かかっていますね」


子どもの声
「チャイムが鳴ってからトイレに行っていました。」という
「運動場に出るときにトイレにいったらいいのに。」と私。


「休憩時間の目的はなんですか。トイレは休憩時間にすますのではありませんか。遊び休憩ですがトイレ休憩でもあるのですよ」
事実を確認して、休憩時間について、子供たちと共通理解を持ちます。
「それでは、これからはチャイムが鳴ってから2分後に授業を始めます」


もう一つの方法は、チャイムと同時に子どもたちが全員そろっていなくても授業を開始します。 ベル着を実行します。チャイムで座席につくということを徹底します。一週間ほどで子どもの意識は変わります。ただし、遅れてきた子どもを責めないようにします。


先生が開示時刻を守る必要があります。
職員室におられて、チャイムが鳴ってから教室煮上がったのでは遅いです。チャイムが鳴る前に教室にあがって、授業の準備を始めます。
これは難しいのであまりおすすめできませんが子どもたちの意識を変えることはできます。


チャイムが鳴って2分後に開始するというのは
可能ですね。
 先生が時を守らないと子どもたちも守りません。


 授業開示時刻を厳守するなら、終了時刻も絶対に厳守です延長はしません。延長は指導者としての失敗です。
だから、どんなに途中であっても「終わります」と宣言します。
 


 朝の会や終わりの会で「先生から連絡」のコーナーがありますね。そのような場合も、子どもたちに先生が話すのは2分間と決めておきます。(どうしても内容的に延長が必要な場合は、子どもたちに許可を求めます)
朝の会の先生の長話は歓迎されますが、終わり会は早く帰りたいので、短い時間の方がいいですね。
 砂時計をおくこともあります。
 タイマーをセットすることもあります。


 時間の観念は、先生の動きで決まります。
 体育の時間でも、先生が一番先に運動場に出て体育用具の準備をします。そのうちに、子どもたちも早く駆けつけるようになります。なぜなら、体育の時間は長く使いたいからです。

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