教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 1112回 新学期準備 教材研究で子供と仲良しになる

各教科の教科書を一読する先生は少なくなりました。
授業が大切だと思われるなら、子供たちとの媒体としての教材に目を通す必要があります。


今は、指導書に加えてネット情報に支えられながら授業準備をします。
その時においては、指導方法ばかりに目がいっています。
教材の意義、本質について問い正すことはありません。


教科書を読む、おおざっぱでもいいです。
一年間、子供たちがどのような教材に出会うのか、指導者として知っておくことは重要です。


ここは子供たちが乗ってくる教材だ。
この単元は難しい、理解できない子を出してしまうかも。
この教材は、指導者としていろいろと工夫できそうだ。
ここでの準備は、前もって用具をそろえておかないといけないなあ。


先に教科書に目を通しておくと、日常生活のなかで教材に関係する材料、用具、景色、動画などに目が留まるようになります。
教材のすべてに目を通すことは、子供たちの学びの舞台をセットする先生の予習です。


さらに、進めます。
教材が頭に入ると、教具の点検です。
教具室に入って点検します。
私は、教具室に入るのが好きでした。
古い教具を見つけると、何かに使えそうだとわくわくしたものです。
さらに、ネット資料です。
関係のあるネット資料、すぐに読まなくても保存しておきます。


視聴覚資料の確保も大切です。
私は、必要な動画を保存しました。
理科や社会などは、視聴覚的な教材を必要とします。
NHKの学校放送はわかりやすいです。
昔に比べて、さらに面白くなっています。


今は事務的な仕事が多い時期です。
先生が忙しいとぼやかれるのはほとんどが事務です。
教材研究で忙しいという言葉は、ほとんど聞きこえなかったです。
「授業を核として」と言われながら、その準備に手を抜くのはおかしいですね。


新任の先生は、子供に対する指導には不安をもつのが当たり前です。
しかし、教材に対しては、自信を持つことができます。
若い先生は、まず、教材研究における自信を持ちます。
子供の指導は、ベテランの先生にかなわないことが多いです。
しかし、教材研究は、経験年数に関係ありません。


子供については不安があっても、教材研究の道はゴールがない
教材内容、その背景となる学問的背景を研究する。
前に授業で準備したからではなく、再度白紙に戻して研究する。


教材が面白いと思えてこそ、授業への道は開かれるのです。

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