教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 126回  促す 示唆 諭す 注意 叱るに至るまで

できるだけ叱らないほうがいいといわれることがあります。
でも、私などは、どちらかというと待てないで叱ることがありました。
だめ先生ですね。
それでも叱ることは、時によっては必要だといわれることがあります。
しかし、先生が叱ったあとで、自分の行為を正当化していることがありま
とがあります。私もその一人です。


叱る前にねらいをもって叱ることばかりではありません。
叱ってしまってから、自分を慰めるために理由づけをすることもあります。
叱ったあとの情けなさのような気持ちを味わうことが多かったです。


それでも叱ることについて考えてみます。
問題は、叱り方そのタイミングでしょうね。
叱るといいながら、感情的に怒ることもあっていいと思います。
そのほうが人間的ではないでしょうか。
感情的に叱ったときは、子どもにあとで謝ります。


ここでは、冷静に叱り方を考えます
授業において
子ども一人一人の体をおこしていくということ。
  指いじり・わき見・無作法などをしっかり目で注意していきます。


※叱る心構えと叱り方
 叱る― 叱ることによって、子どもが良くなっていく方向に導くことができる見通しをもてる場合の教育的行為です。
      行為をやめさせるだけでは不十分です。対症療法ではありません。
叱られた子-あっそうだ これはいけない どうしょう 先生に謝ろう ごめんなさい もうしません 私が悪かった
      (先生との関係が深い場合)
叱られた子-そんなにうるさく言わなくてもいいじゃない
       (先生との関係が浅い、反発を感じている)


叱り方の段階
① 目で知らせる
 目でだめだよと語りかけることを多用します。そのことで、先生は、
 ぼくに関心があるぞという意識が生まれます。
 目で叱り、目で突き放す、そして、目で引き寄せる


②首を横に振る 
 首をかしげて見せます。こまったなあという気持ちを伝えます。
 身体表現を駆使します。できるだけ言葉を使わないようにします。


③ 手で知らせる 
手で拒否、禁止、待てなどのメッセージを伝えます。


 ④声に出す 
 わからないかなあ-叱ろうとしているのだけど-もうすぐ叱るよ・ という様子を見せながら言葉を出さないようにします。
 要するに、言葉で叱責するまでに、先生自身がどのくらいの細かい叱り方ステップを用意しているかどうかです。      


⑤その他
 先生に叱られると思ってやってくる子どもには叱りません。「次から期待しているよ」という程度にします。許していく姿勢です。
 逆に厳しく叱責することもあります。ただし、そのようにするときは、子どもが先生からはなれていかないという自信があるときです。
 本気で叱る、叱れるようになるには、子どもと出会ってから3か月ぐらいかかることがあります。
 決して、4月の段階で強く叱らないようにします。

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