教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 6回  学校の責任 保護者対策

昨今、学校が保育園化しています。  ひたすらけがのないように、問題を起こさないように心がけて、子どもたちを託児所のごとく預かっている場になっているところがあります。  そうではないという学校も多いかと思いますが、一方では、保育園化が進んでいます。  問題というのが、ほとんどが保護者対策です。 子どもを育てる上で、ともに協力関係を築かなければならない保護者を対立関係としてとらえています。  問題が…

教育随想 5回 授業の三つの目標

人気レストランがあります。いつも列ができていました。やがて、その列も短くなり姿を消します。人気店にありがちな奢りがさらなる改革、改善を求めなくなります。そして、閉店です。  先生の教育実践も同じです。この方法は成功したと思った瞬間から下降線をたどることがあります。 最高だなと思った瞬間から下っていくようです。 頂点は、下りの入り口ですね。 これに気付かなくてどれだけ失敗したことでしょう。 学級づ…

教育随想 4回  追試もいいのですが・・・

名人と言われる人の実践書が書店にならんでいます。一時は、教育技術法則化運動の参考書が山積みざれている時もありました。  実践報告の会やサークルに招かれて参加したこともありました。若い先生の熱意を感じました。  実践家の授業実践をそのとおりに実践します。  「こうすれば、子どもは変わる」「子どもを意欲的にする十の法則」など、歯切れのよい文言が飛び交いました。  私は、法則化を否定する者でもなく肯定…

教育随想 3回 もう 終わったよ  やっと 終わったよ

まもなく一年の活動が終了します。 そして、終業式、卒業式を迎えます。 それぞれの当日の子どもの様子がおもしろいですね。 「もう 終わった」「やっと 終わった」 子どもたちの終業式や卒業式を迎える子どもたちの気持ちです。 「もう 終わった」 楽しいクラスだったのに もう終わった みんな仲良しだったのに もう終わった みんなとの勉強が楽しかったのに もう終わった 力を合わせて乗り越えたクラスだったの…

教育随想 2回 春休みは 学校から離れましょう 忘れて忘れて

一年間の担任、専科の仕事が終わりほっとされていると思います。送り出した子どもたちとの余韻に浸っている先生、あるいは、子どもたちともう一つうまくいかずに悔しい思いをされている先生もいることでしょう。  4月に入ると、学校は忙しくなります。  新学期を迎えるまでの過ごし方が大切になってきます。  新しい子どもたちを迎え入れる前の春休みは、送りだした子どもたち、思い出、実践をできるだけ忘れることです。…

教育随想 1回  3月から 新学期が始まる

新学期は3月から始まっています。 えっ、まだ、今年の子どもたちとの活動が終わっていないのにどうしてだろうと思われるでしょう。 新学年が決まっていないのに、なぜ、始まるのでしょうか。 先に結論を言います。 3月は先生の指導の反省と次への課題を見つける時期だからです。 一年前の4月にたてた学級経営案を見直します。 学習目標や生活目標が達成されましたか。 おそらく未達成だと思います。 それでいいと思い…