教育随想1301回 横の進歩 縦の進歩
子どもたちが成長する基準を横におくか、縦におくかのどちらでしょうか。
子どもは大人の目からすると、どうしても横の進歩を気にします。
親は、他の子どもと比べて、勉強できる、運動力が高い、積極的であるという評価をします。
横、周りの子どもと比べて相対評価をしています。
よくある親の言葉に
子どもがいつも40点しかとれないのに、70点を取ったとします。
子どもは「テストの点数上がったよ」と言っても、親は「他の子はもっと高い点数でしょ」と子どもの喜びを良しとしないことがあります。
学校教育において、
「あの子は他の子に比べて消極的すぎる」
「あの子は他の子に比べて聞く態度が悪い」
いつも、周りの子、標準的な子、担任してきた子と比べては、目の前の子どもを評価します。
他の子と比べて、よくなった(進歩)と言います。
だから、子ども独自の進歩を問題にすることが少ないです。
もちろん、子ども自身の育ちを前向きに評価されている先生もおられます。
子どもは自分の能力や行動を評価するときに、周りの友だちと比べる相対評価をします。
「ぼくはみんなのようにできないよ」
「ぼくだけだめだよ」
「ぼくはみんなよりいい点をとったよ」
個人内評価がありません。
教師の姿に移りましょう。
先生の仕事も同じことが言えそうです。
常に、周りの先生と比べて、自分の実践を評価している先生がおられます。
隣の教室が気になって仕方がないという先生もおられます。
自分の教室経営に自信がないからです。
教師として縦の進歩を考えることが必要なのです。
一つの例をあげます。
三学期が始まり学年末もすぐにやってきます。
その時に先生は自分の実践を評価します。
周りの先生、教室と比べての評価ではありません。
前回、担任した学級と比べて、あるいは今まで担任した同じ学年の子どもたちと比べます。
子どもの意欲は高まったか。
個人勉強を意欲的に取り組むこともが増えたか。
学級の雰囲気はより温かくなったか。
子どもの自主的行動が増えたか。
このように縦の進歩を振り返ります。
人間の成長を 評価するとき、横と縦と両面からの評価が必要です。
そのバランスが大切ですね。
競争は横の進歩、自分の足跡を見直すのは縦の進歩です。
教師の修行は、主として縦の進歩を問題にすることです。