教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 626回 中学年の学習指導  競争と支え合い

思考力を育てる
結果から原因を探る。 
主人公の気持ちの変化の原因を探る。
実験がうまくいかなかったとき、その原因を探る。
計算の答えが間違った時、その原因を振り返ることができる。
結果には、常に、原因があるという因果関係の考え方を育てる。


物事の結果、自分の行動の結果について、自分なりに振り返られるようにします。


比較する力を育てる。
比較することで、違い、変化を知ることができる。
比較とは、一方に視点をおいて他のものとの差異を比べることです。
二つのものから共通するものを選びだします。
さらに、何が違っているかを探ります。
すべての学習のなかで使われる考え方です。


学習形態
協力して学習ができるようにします。
班のなかで、リーダーを選びます。
そして、学習問題や内容を検討します。
さらに、班の学習において、自分の考えを出せるようにします。
どうしたら、班の中で一人ひとりの考えをだせることができるかを考えさせます。
順番を決めて、まず、一人ひとりの考えを出し合う、聞き合うことから始めます。
発表から話し合い、深め合いというステップを定着させます。


さらに、友だち同士で教え合えるようにします。
その時に、教えてほしいという言葉を出せるようにします。
わからないという言葉を言えるようにします。
わからないことがあるから教えてもらう、教え合うことができます。


育てる時の中心を競争と支え合いの両面を育てます
中学年は、競争が好きです。
特に4年生になると、学習に競争場面を取り入れると勢いづきます。
競争は問題があると言われる方がいますが、問題は競争のさせ方です。
競争は常に仲間の支え合いを必要とします。
もちろん、すべてのことを競争させるのではありません。
友だちが頑張っている姿を見て、自分も頑張ってみようというのが競争です。
子どもが、学びの道筋がわかると意欲的になります。